ひょうご中小企業就活ガイド2016
新日本溶業(株)
金属のオーダーメード加工業製鉄所や石油精製所、産業廃棄物を細かく砕く中間処理場など、厳しい環境下で使われる機械の部品を顧客の注文に応じて製造する。
一例を挙げれば、廃棄物処理場でがれきや廃プラスチックなどを破砕する特殊な刃物。ユーザーであるごみ処理業者に、「もっと長持ちさせるために、刃物を変えてみませんか」と提案し、ぴったりの金属材料を探して製品化する。
ほかにも石油化学工場のノズルや自動車の車体板金プレス機などの部品も手掛け、大手メーカーに納めている。
複数の金属材料を溶かしてかき混ぜ、溶接技術で熱や腐食、摩耗に負けないようにする。「溶業」という社名のイメージを超えた、金属のオーダーメード加工業といえるだろう。
昭和34年に大阪で創業、平成20年に神戸・ポートアイランド2期に移転した。北陸にも工場を構える。
ものづくりの現場を支える縁の下の力持ちだが、ニッチ(すき間)の分野でもあり、一部の製品を除いてライバルはいない。「海外製に取って代わられる心配もない」と辻野充社長は自負する。
社内には技術部を設け、出力が国内最大級の6キロワット半導体レーザー溶接機を導入、最低限の入熱で溶材を急速溶融・冷却できる特徴を生かし、耐食性や対摩耗性を高めた高付加価値の肉盛溶接部品を提供する。日本で唯一、イギリスで開発された特殊溶接技術を使えるライセンスも取得している。
技術職の志望者には面接で大学での研究内容などを詳しく尋ねるが、営業職について辻野社長は「誤解を恐れずに言えばやんちゃな人でもいい」という。
「大企業と違って1人3役ぐらいこなす必要があるが、やりがいがある。社長の私が言うのも何ですが、若い人も大きな仕事ができる、おもしろい会社だと思います」。
〈所在地〉神戸市中央区港島南町3ー6ー5 TEL078・306・0515




















