ひょうご経済プラスTOP ひょうご中小企業就活ガイド2016 日本ジャバラ工業(株)

ひょうご中小企業就活ガイド2016

日本ジャバラ工業(株)

設計から製作・組立まですべて自社で

 
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三木工場

三木工場

経営理念などを講義する「社長塾」

経営理念などを講義する「社長塾」

 戦後、欧米の工作機械に組み込まれていたジャバラを最初に国産化した。55周年を迎え、ジャバラの総合メーカーとしてトップシェアを誇る。

 ジャバラは、工作機械で削った金属の切りくずや油などが機械に入ったり、製品に付かないように防ぐ役割がある。近年の工作機械の高速化とともに、進化をとげてきた。

 製品は工作機械向けが主力だが、業界では珍しく環境プラント用、医療機器用、アミューズメント用なども幅広く手掛ける。

 設計から製作・組立まですべて自社で行い、70以上の実用新案や特許を持つ。1967年に三木工場を設立。2005年には上海にも工場を設立した。上海工場は当初、日本向け製品が主だったが、現在は中国国内向けが大幅に上回る。2014年には「関西ものづくり新撰」に選定されるなど、技術力に磨きをかけている。 

 製品の納入先の大手企業と取引をするには、「社員も一流でなければならない」というのが、県内の中小企業団体の代表も務める田中信吾社長の考え。

 2013年から社長が経営理念や事業計画を講義する「社長塾」も開催。「100年企業を目指して、なくてはならない会社」に作りかえるためだ。

 社員一人ひとりに計画書を手渡しながら熱き思いを伝え、全員が同じ思い・目標を共有できるようにしている。常に社員が携帯し読み返しながら理解を深めるようにし、経営の目標を共有するのも社員教育の一環だ。

 また、社員の仕事は「家族の協力なしには成り立たない」という思いから、社員とその家族の誕生日にケーキを贈ったり、研修日程は年度初めに公表するなど、家族との時間を大切にできるような心配りが随所に見られる。

 「中小企業の業績は社員の力量に左右される」として、一貫して新卒を採用。求める人材は「頭の中に汗をかける人」。意味するところは「しっかり自分で考えて行動できる人」という。「小さくても一流の企業に」という田中社長の熱意がにじむ。

〈所在地〉神戸市兵庫区水木通9ー1ー16 TEL078・576・7665