村山雅隆社長

　圧力容器・各種プラント設備などの設計・製造を行う。２００６年に本社・工場を現在の地に移転。２０１２年に本社第２工場を増築し、業容を拡大中だ。

　各種機器の設計補助から事業をスタートし、製造も手掛けるようになった。中でも得意とするのは工場の自動化・省力化装置。「装置を納める先の生産技術部門に当社から人を派遣して、使う側の現場を体験し、ニーズをつかみ、現地で据え付け、運転を確認するまでをフォローする」と村山雅隆社長。

　社員はローテーションでさまざまな企業の生産技術を吸収し、ノウハウを蓄積。「新しいお客さまに設計段階から提案できるのが強み」だという。

　近年、力を注いでいるのは自社製品の開発で、特に工場における安全教育用の設備装置に絞って製品化している。

　その一つがガス爆発危険体感装置。工場で扱うガスがごく少量でも爆発につながることを実感してもらうのがねらいだ。また、高濃度酸素燃焼装置は、酸素がどれくらいの濃度になると燃えやすくなるかを体感できる。ニッチな安全教育分野でしっかりとシェアを獲得しつつある。また、ＩＳＯ９００１及び１４００１を取得し、製品の品質そして環境保全に配慮した企業活動にも積極的に取り組んでいる。

　村山氏が創業家一族の後を受け社長に就任したのは４年前。リーマン・ショック後で業績が落ち込んでいたが、「家業から企業へ」とのスローガンで改革に取り組み、Ｖ字回復を遂げた。ポイントは情報の共有化に努め、経営数字を見える化したことだ。

　社員に社風を尋ねると「和気あいあいとした会社ながらモチベーションは高い」という答えが返ってきた。村山社長が目指す「会社は社員全員のものであり、みんなで会社を作っていこうと取り組んできた」というメッセージが伝わっている様子だ。

　今後は、従業員満足度を高めるための人事、給与面の改革に取り組んでいく。

〈所在地〉姫路市豊富町御蔭６５５ー３５　ＴＥＬ０７９・２６５・５６７０