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ひょうご中小企業就活ガイド2016

ミツ精機(株)

新分野へ挑戦し存在感

 
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精密機器加工に挑む従業員たち

精密機器加工に挑む従業員たち

自衛隊の航空機を展示する翼の広場

自衛隊の航空機を展示する翼の広場

 ニット編み機の部品加工で技術力を培い、航空宇宙機器分野に進出して約35年。現在は旅客機や自衛隊機のエンジン、着陸装置のほか、人工衛星を構成する精密部品の加工を手掛ける。

 本社を訪れた人がまず驚くのが、庭やロビーに陳列された航空機やエンジンの数ー。

 自社で製造している部品類がどんな製品になるかを社員に見せるため、十数年前に旧防衛庁から借りて展示を始めたそうだ。一般にも公開されており、技術力のアピールにもつながっている。

 主力は精密部品加工だが、事業の土台となっているのは、創業以来手掛けるニット編み機の部品製造。神戸のメーカーに60年近く納めている。

 この関係を基盤にして、航空機部品や医療機器部品など、ほかの分野にも積極的にウイングを広げた。

 グループ企業も含め、淡路島の3カ所に工場を展開。工具の再研磨など、島内で事業を完結させているのも特徴だ。 

 常に高度な技術に挑戦するという社風がある。製造や工程管理が難しい、注文品数が少ないなど、他社がしり込みする仕事にも挑んできた結果、技術力を高めることにもなった。

 都市部と離れた淡路島に位置するが、独自の存在感を発揮している。「家電や自動車の部品加工など、ほかの企業もやりたがる仕事で競争しても、勝てるはずがない。創業者はそう考えていた」と三津千久磨社長は指摘する。

 地域貢献を常に意識しており、地元での雇用を心がける。淡路島も人口減少に直面しており、人材確保のために女性を積極的に採用する。

 今後は外国人留学生や島外からの採用も検討していく方針。「技術と人材はお金では買えない。遊びでも何でも学生時代にしかできないことを一生懸命やっている人が望ましいですね。」と三津社長は話している。

〈所在地〉淡路市下河合301 TEL0799・85・1133