ひょうご経済プラスTOP ひょうご中小企業就活ガイド2016 播州電装(株)

ひょうご中小企業就活ガイド2016

播州電装(株)

建機・二輪車の「血管」で高シェア

 
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ワイヤハーネスを手に企業理念などを話す米田昭彦社長

ワイヤハーネスを手に企業理念などを話す米田昭彦社長

本社外観

本社外観

 自動車などに搭載される電子機器に電気や信号を送るワイヤハーネス(組み電線)。人体の血管、神経にあたる主要部品を建設機械や二輪車の大手に納入する。

 燃料噴射や安全装置のコントロールなど、最近の自動車は随所に電子機器が多用される。機器同士を結ぶワイヤーハーネスの性能や耐久性は重要なポイントだ。

 建設機械や二輪車も同様に、燃費向上や稼働状況の遠隔管理などで電子化が進んでいる。

 播州電装は、国内では建機向けに特化して35%のシェアを持つ。海外ではインドネシアに工場を構え、同国では二輪車の車体制御関連製品だけでシェア50%に達している。

 建機は、2020年の東京五輪を見据えて、首都圏では大規模なインフラ整備が控える。二輪車は中堅所得層が増えるアジアを中心に、堅調な需要が望める。ワイヤーハーネス市場も拡大が予想される。

 市場が拡大すれば、同社の業容も拡大が見込めそうだ。 

 ワイヤーハーネスが品質不良などで設計通りの性能を発揮できなければ、事故発生や、人命にかかわる事態になりかねない。それだけに、米田昭彦社長は「ハイレベルの品質を支えるのは、何と言っても優れた従業員」と力説する。

 既存の評価制度を見直して働く意欲を高め、福利厚生も強化して、従業員の満足度を高める工夫をしている。

 例えば本社内には昨年、フィットネスクラブを新設した。インドネシア人の社員や研修・実習生のイスラム教徒に配慮して祈祷室も備えている。

 個人の力量を伸ばすことが会社を成長させる原動力となる、というのが米田社長の考え方。「立ち止まることなく、成長し続ける心のある人」を求めているという。

〈所在地〉加古川市平岡町西谷25ー1 TEL079・456・0010