ひょうご経済プラスTOP ひょうご中小企業就活ガイド2016 (株)ヤマシタワークス

ひょうご中小企業就活ガイド2016

(株)ヤマシタワークス

自社開発の技術力に評価

 
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現場で社員に声を掛ける山下健治社長(右から2人目)

現場で社員に声を掛ける山下健治社長(右から2人目)

工場内

工場内

 研磨作業の下請け業として発足。2年後には自社工場を建設し、金型製造に進出した。昨年9月には2つの工場を集約し、本社の隣接地に新工場を稼働させた。

 当初は自動車向けの金型を製造していたが、2008年秋のリーマン・ショック後に顧客の要望を聞き、医薬品向けの金型製造に自社技術を応用した。金型業界では後発だが、自動車と医薬品という異なる分野を手掛けるのは珍しい。

 複雑な形の金型の表面を鏡のように仕上げる自動鏡面加工装置「エアロラップ」を自社開発。複雑な金型の表面を、瞬時にかつ滑らかに研磨する装置で、国内だけでなく海外にも輸出されている。

 技術力が評価されて中小企業庁の「元気なモノ作り中小企業300社」に選ばれるなど、多方面からの賞を授与されている。

 「その結果、営業活動をしなくても、お客さまが向こうから来てくれます。その分、商品の価格を安くすることもできます」と山下健治社長。

 エアロラップも含めて、自社開発の機械設備を10台以上保有。新しいビジネスに意欲的に取り組み、マンネリ化を防いでいる。 

 技術力の源泉になっているのは、柔軟な組織文化だ。「会議をしても、自分に直接関係ないと眠いだけ。3分の朝礼で報告事項は済むし、必要があれば現場で関係のある人だけを集めてやりとりする」と山下社長は話す。縦割りではなく、テーマや技術ごとにメンバーを集めるプロジェクト型組織とすることでモチベーションを高める。

 創業当時から女性の活用にも積極的で、従業員の約半数を女性が占める。兵庫県の「ひょうご仕事と生活のバランス企業表彰」も受けた。

 作業中にミスが起きると、上司などが怒るのではなく、原因や対策を追求する。不良品の発生を防ぐとともに「ミスした本人は一番つらいはずなので、気分を切り替えて家族と過ごし、また新たな気持ちで働いてもらうため」という。

〈所在地〉尼崎市西長洲町2ー6ー18 TEL06・4868・8477