2021/01/04 05:30
中世の山城には、もともと寺院だったものがある。寺が城になる? 意外な成り立ちのようだが、自然信仰に由来する山岳寺院は平安時代に発達しており、山城への転用は決して特異なケースではなかったと考えられている。7世紀後半に県内唯一の古代山城が築かれ、その後に寺院、再び山城へと姿を変えた「城山(きのやま)城跡」(兵庫県たつの市新宮町)に登り、その痕跡を探した。(井上太郎)
揖保川を見下ろしながら広大な城跡を歩き回ると、林の中に整然と並ぶ礎石があった。
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