頂上の文化財、山城。その観光資源としての価値に今、再び光が当たりつつある。過去には、大河ドラマや国史跡指定などをきっかけに注目を集めた城もあったが、天守を持たない形状や山の上にある立地から、活用に苦戦してきた地域は少なくない。地元住民らが草の根のPR活動を展開する中、西播磨県民局も昨年、各市町とともに一大プロジェクトに乗り出した。(勝浦美香)
国指定史跡の白旗城跡がある兵庫県上郡町・赤松地区は、城の活用に向けていち早く動きだした地区の一つ。同城は南北朝時代に活躍した武将、赤松円心が白旗山に築いたとされ、敵の大軍をわずか2千の兵で50日以上守った「難攻不落の城」として知られる。80年代後半に国史跡の候補に挙げられ、地元の期待が一気に高まった。
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