兵庫県たつの市、太子町の揖龍地域は、揖保川沿いに発展してきた。県内唯一の古代山城「城山(きのやま)城」(同市新宮町)に始まり、中世史にも城跡が点在するが、西播磨の他市町と比べて低山が多いのが特徴。実戦で使われたことが少ない半面、登りやすい城が多い。水運を意識した立地は現代の交通機関でも利便性が高い。山城に興味を持ち始めた初心者にはぴったりのエリアだ。(直江 純)
古代山城は663年の「白村江(はくすきのえ)の戦い」で日本側が唐・新羅連合軍に大敗したことを契機に西日本各地に築かれ、標高485メートルの城山城はその一つ。中世には播磨守護赤松氏が本城とし、嘉吉の乱で落城した。
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