明石駅（兵庫県明石市）南の明石銀座商店街に「レミントンホテル」（明石市鍛治屋町）が１５日、オープンする。駅徒歩圏の新たな宿泊拠点としてビジネスマンや観光客の利用を見込む。ホテル業務の一部を障害者が担い、就労機会の確保につなげる。

　運営会社は「レミントンホテルズ」（同市本町２）。市内でマンション賃貸業を営んでいる山田靖彦社長（５７）が昨年１月、同社を設立した。

　ホテルは鉄筋コンクリート９階建て、延べ床面積約１１２０平方メートル。部屋は４９室あり、全室ダブルベッドを備える。浴室入り口の段差をなくしたバリアフリー対応の部屋７室や大浴場も整備した。

　山田社長はホテル建設と並行し、今年７月に就労継続支援Ａ、Ｂ型事業所「レミントンケア」（同市藤江）を開所した。障害がある叔母が就職に苦労していたことから、「ホテルを障害者の雇用の場に」との構想が念頭にあったという。

　現在は障害者１４人が通所。このうち１３人がフロント受付や室内清掃などの業務を担う予定。接客や予約管理を担当する女性（４１）は「新しいことに挑戦してみたい」と意気込む。

　山田社長は「明石はホテルが少ないので、当地まで足を運んでもらうきっかけにもなれば。障害の有無に関係なく働ける環境をつくりたい」と話している。

　宿泊料は、素泊まりで１人３９００円（税込み）から。４日から関係者向けにプレオープンする。同ホテルＴＥＬ０７８・９１４・５１５１

（川崎恵莉子）