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杉原川でこうぞをたたき、不純物を取り除く藤田尚志さん=多可町加美区鳥羽
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杉原川でこうぞをたたき、不純物を取り除く藤田尚志さん=多可町加美区鳥羽

 高級和紙「杉原紙」の原料になるこうぞの川ざらしが、兵庫県多可町加美区鳥羽の杉原川で終盤を迎えている。こうぞは一昼夜かけて日光や川の水にさらすことで自然な白さとなるという。近くにある杉原紙研究所では、樹皮の除去作業が連日行われている。(伊田雄馬)

 1~3月に行われる風物詩。こうぞは地域の個人や集落など、12の生産者から年間約10トンを仕入れ、300キロの杉原紙が生まれる。

 黒っぽい外皮を包丁で削り取り、20本前後を一束に。同研究所の藤田尚志さん(49)は川に何度も束をたたき付け、わずかに残った不純物を除去していく。

 川の水温は冷たいときで5度前後。20度以上になるとこうぞが傷みやすくなるため、3月末までが作業のピークという。藤田さんは「奈良や平安時代は白い紙が高級品だった。自然な白さを生み出す先人の知恵を残したい」と話す。

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