神戸の中心・三宮から東へ1駅の阪急春日野道駅。電車に揺られることわずか2分で、街の風景はがらりと変わる。
駅を出ると南は商店街が阪神春日野道駅まで続く。駅の北にも商店街。さらにそこから縦横に、商店街や市場が広がる。
「生田は出掛ける街で、葺合は住むところ。僕らは地域の皆さんの生活のために商売しとる」。葺合市場商店街連絡協議会の桑山鉄男会長(77)はそう話す。
同協議会は1970年代後半に発足。「葺合にあるもん同士で、競い合って頑張っていこうと思ってな」と桑山さん。当時は大安亭(おおやすてい)、熊内(くもち)(閉鎖)、中西、二宮の「葺合4市場」を中心に盛況だったという。
だが、この時期には既にドーナツ化現象により都心の人口は減少。中央区への合区話が具体化していた。周辺に大型スーパーも進出し、苦戦を強いられることになる。
さらに試練となったのが95年の阪神・淡路大震災。街全体がダメージを受け、多くの商店も被災し、存続の危機に立たされた。それでも、桑山さんは震災翌日から仲間に店を開けるよう求め、自身も大安亭市場の呉服店で被災した人たちに衣類を届けた。
「商売人は労力をお金に換算せえへん。地元のお客さんのためと思ったら休まれんのよ」
震災後、活性化のための一つの芽が出た。「民話によるまちおこし」だ。加盟する市場や商店街が地元に眠る民話を掘り起こして、それを基に紙芝居を制作。実在する旧跡や地名を登場させ、親しみを感じてもらえるよう工夫した。
登場する天狗(てんぐ)やキツネ、ナマズなどのキャラクターの石像も設置。話題を呼んで、東京や名古屋などから修学旅行生が見学に来たこともあるという。市バスの車体広告でも「民話の里」をPR。地域の小学校には冊子を配り、幅広い世代に地元への愛着を持ってもらおうと力を注いだ。
震災から四半世紀。街が復興し、住民が入れ替わる一方、商店街・市場は姿を消してゆき、今では10に。協議会発足時からは約6割にまで減った。
石像もどこか寂しげに見えるが、地元の子どもには身近な存在。大日六商店街では今年1月、葺合中学の生徒から民話のいたずら小僧「みのる坊」の手作り人形が贈られた。
「民話をもっと知ってもらって、活性化につなげたい」と大日六商店会の前川真智子会長(59)は願う。
買い物客でごった返す街を、もう一度見たい。(安福直剛)

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