神戸市が旧居留地で整備を進めてきた新中央区役所・中央区文化センター（同市同区東町）が３日、完成した。地元関係者ら約７０人を招いた内覧会があり、親子が集える広場や屋外デッキ、広々した待合スペースを見て回った。市は手続きの事前予約制を導入して快適な利用を目指している。新施設の業務スタートは１９日から。（三島大一郎、金　慶順）

　三宮再整備の一環。旧市役所３号館の跡地に立ち、地下１階、地上１２階を誇る。延べ床面積は区役所が約１万２４００平方メートル、文化センターが約４９００平方メートル。自然のぬくもりが感じられるデザインにした。

　区役所は現在の場所から約７００メートル南西に移り、新施設の２～８階に入る。印鑑登録や母子健康手帳、国民健康保険に関する手続きで、スマートフォンなどを使って窓口利用の事前予約ができるようになる。

　英語や中国語をはじめ１６言語に対応できる専用窓口を開設。引っ越しに伴う手続きにワンストップで応じる窓口や、乳幼児と保護者向けに絵本や木製遊具を置いた「おやこふらっとひろば」（予約制）も備える。

　文化機能を集約した文化センターは、１階に多目的ルーム、９～１１階にスタジオや音楽室、貸し会議室などを設置。１階ロビーは屋外スペースを活用しながら、ジャズライブなども予定している。

　多目的ルームで開かれた記念式典で、久元喜造市長は「事前予約で窓口の待ち時間を減らし、利用者の使い勝手のよさを考えて設計した」と話していた。

　文化センターの利用は平日・土曜は午前９時～午後９時、日曜・祝日は午前９時～午後５時。年末年始（１２月２９日～１月３日）は休館。