障害者支援施設「赤穂精華園」（兵庫県赤穂市大津）が運営するパン洋菓子工房「ほのか」の移動販売車「ほのか号」が西播各地を巡っている。焼きたてのパンやシフォンケーキ、サブレを販売。完売する日もあるが、販売場所が決まっておらず、車を置かせてもらう場所を探すのが悩み。場所を提供してくれる施設や事業者を募っている。（坂本　勝）

　店舗はＪＲ播州赤穂駅の隣。商品の一部は「現代の名工」の洋菓子職人、福原敏晃さん（６９）に製造指導を受け、お墨付きを得た。収益は利用者の就労支援に役立てる。移動販売車の購入を計画していたところ、利用者の保護者会から寄付を受け、３月末に車両が完成し、４月から巡回し始めた。

　軽トラックの荷台に冷蔵ケースや陳列台などを設置。荷台を覆う屋根や扉は工房の統一色、赤を基調にし、パンやお菓子の絵も描いてかわいらしく仕上げた。

　これまでに赤穂や同県たつの市など西播各地や岡山県備前市など約２０カ所で週に数回、移動販売をした。

　販売担当の職員山本早苗さん（５５）は「グラウンドゴルフを楽しんだ人が並んで買ってくれるなど手応えがある」と話す。赤穂精華園の西村学課長（５５）は「店舗がある播州赤穂駅方面に行かない人にもシフォンケーキや焼きたてパンのおいしさを知ってほしい」といい、移動販売できる場所や催しの情報を募っている。赤穂精華園ＴＥＬ０７９１・４３・２０９１