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公立高校の入試を前に、中学3年の生徒に臨時休校中の過ごし方を話す担任教諭=2日午前、神戸市東灘区岡本3、本山中学校
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公立高校の入試を前に、中学3年の生徒に臨時休校中の過ごし方を話す担任教諭=2日午前、神戸市東灘区岡本3、本山中学校
感染拡大を防ぐため、臨時休校となった姫路市内の小学校。机の上には児童が持ち帰れなかった教材が置かれていた=2日午前、姫路市内(撮影・小林良多)
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感染拡大を防ぐため、臨時休校となった姫路市内の小学校。机の上には児童が持ち帰れなかった教材が置かれていた=2日午前、姫路市内(撮影・小林良多)
臨時休校になって初めて開かれた放課後児童クラブで、体育館に集合した児童たち=2日午前、三田市けやき台3、けやき台小学校
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臨時休校になって初めて開かれた放課後児童クラブで、体育館に集合した児童たち=2日午前、三田市けやき台3、けやき台小学校

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ臨時休校が2日、兵庫県でも姫路市や加古川市、三田市で始まり、3日から小野市を除く県内全ての市町に拡大する。いずれも2~3週間の休校措置が取られ、神戸市では2日、教諭が自宅での学習や外出の自粛などを生徒に説明。とりわけ、中学3年生は12日に公立高校の一般入試を控え、不安の中で休校期間を過ごすことになる。

 「体調を崩すことなく、規則正しく生活してください」

 休校前の登校日となった2日午前、神戸市東灘区の市立本山中学校では、3年1組の小林明教諭(40)が最後のホームルームで訴えた。生徒に健康状態を確認するチェックシートも配り、毎日の体温や体調を記すよう呼び掛けた。

 休校期間中は特別支援学級などを除き、学校には立ち入れない。同市はインターネット学習支援ツールを活用した自宅学習を推奨するが、塾の自習室などを利用する生徒もいるとみられる。小林教諭は「感染につながる室内に行くのは避け、きちんと判断して動くように」と語り掛けた。

 10日に予定していた神戸市立中学校の卒業式は17日に延期された。だが、「感染の状況に応じて判断する」(市教育委員会)として確かな見通しはない。

 一方、中学3年生の受験生を抱える学習塾も急な対応を迫られた。県内に18校を展開する「若松塾」(同市須磨区)は当初、臨時休校の間も中学生の授業を続けるつもりだったが、1日に西宮市で県内初の感染者が確認され、急きょ2日以降の授業を中止した。

 受験生の保護者からは授業を求める声が届くが、森沢譲総務部長(47)は「生徒の健康が一番だが、受験は人生を左右する問題。苦渋の選択」と唇をかむ。

 同じく多くの児童生徒が通う創造学園「エディック」(同市中央区)は受験生に限って休校中も授業を続ける方針。子ども、職員ともマスクの着用とアルコール消毒、体温検査を義務づけ、スマートフォンやパソコンで受けられる無償の「オンライン授業」も実施する。担当者は「受験前は生徒のメンタルケアが最も大事。全力でサポートする」と力を込める。

 兵庫高校を目指すという同市須磨区の中学3年の女子生徒(15)は「塾でみんなと顔を合わせることで、やる気が出て、受験の不安がやわらいだ。『何で自分たちの年だけ』と思わずにいられない」とこぼした。(伊田雄馬、西竹唯太朗)

 

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