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客が持参した容器で量り売りするカレー店=神戸市東灘区岡本5
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客が持参した容器で量り売りするカレー店=神戸市東灘区岡本5

 レジ袋有料化などプラスチックごみ削減の機運が高まる中、飲食店からの料理の持ち帰りに、繰り返し使える食品保存容器を持参する動きが広がっている。新型コロナウイルスの影響によるテークアウト需要の高まりを受け、神戸などで新たに取り組み始めた店も。店や利用者は、会員制交流サイト(SNS)に「#マイ容器」などのハッシュタグ(検索用の目印)を付けて投稿し、取り組みを広げようとアピールする。

 「マイ容器チャレンジ」-。静岡市のグラフィックデザイナー志村美智さん(33)が今年1月、写真共有アプリ「インスタグラム」でそんな名前のアカウントを作った。そこでは、食品ロスやプラスチックごみ削減に関する知識を織り交ぜつつ、マイ容器の持参を歓迎する全国の飲食店情報を紹介している。

 志村さんが発信を始めるきっかけになったのは、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(17)と、それを批判する人たちの言動だったという。「環境問題に関心を持って行動を起こす人に対し、冷笑する空気があるのは深刻だと思った。人間としてこれから、どうしていくのかが問われている」と語る。これまでに約50件の投稿を重ね、フォロワー数は350人を超えた。

 神戸市東灘区のカレー店「ヒーハーカレー」も、志村さんのマイ容器チャレンジで紹介された店の一つだ。新型コロナ禍を受け、4月にカレーソースの量り売りを開始。「こんな時こそ、環境に優しい暮らしをしましょう」と容器持参を呼び掛けると、多い月は40~50人が持参。中には鍋を持って訪れた客もいた。

 動物性食品を一切食べない「ヴィーガン」向けの料理店「ヴィーガンカフェ タロ」(同市中央区)は5月、容器持参客への割引を始めた。それと同時に、店で用意する使い捨て容器も、プラスチック製から麦を主原料とするものに変えた。

 7月にはレジ袋の有料化が始まり、買い物袋の持参も定着し始めている。志村さんは「これを機に、プラごみ削減の意識がレジ袋以外にも広がるよう、PRに努めたい」と話している。(吉田敦史)

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