初詣に向けた新型コロナウイルス対策として、生田神社(神戸市中央区下山手通1)は、スマートフォンを活用したおみくじの配布を始めた。参拝者が筒を振って棒を出す従来の方式をやめ、QRコードなどにスマホをかざし、表示された番号とおみくじを引き換える形に変更。接触感染の防止や混雑緩和を図る。
同神社は1月の参拝客が毎年100万人を超える。大勢の人がおみくじの筒に触れ、感染リスクがあるため、京都の会社と連携して用意した。
境内拝殿前などにQRコードなどの読み取り場所を設置した。参拝客がスマホをかざすと、同神社の特設サイトが開く。サイトでおみくじのページをタッチすることで、1~50の数字が表示される。授与所で巫女に画面を示し、初穂料300円を納めると、従来通りの紙のおみくじと交換できる仕組みだ。読み取り場所は1月には境内約30カ所に増やすという。
体験した関西学院大学4年の女性(21)=兵庫県伊丹市=は「誰かが持った物に触れなくて済むし、並ばずに引けるので便利」と好意的だった。
三が日は入り口でマスクの着用や手指の消毒を求め、カメラで検温する。境内の露店はなくす予定で、さらに「1月いっぱいを初詣期間に」と呼び掛ける。権禰宜の森本篤生さん(36)は「皆さんが安心してお参りし、新年をすがすがしく迎えられるよう準備している」と語った。(井川朋宏)