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「国民のつどい」終了後、報道陣の取材に応じる有本明弘さん=18日午後、神戸市中央区下山手通4
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「国民のつどい」終了後、報道陣の取材に応じる有本明弘さん=18日午後、神戸市中央区下山手通4

 神戸出身の拉致被害者、有本恵子さん=失踪当時(23)=の地元、神戸市で18日、「拉致問題を考える国民のつどい」が開かれ、父明弘さん(93)らが昨年2月に94歳で亡くなった妻嘉代子さんをしのんだ。

 つどいは政府、兵庫県、同市が主催し約200人が参加。開会に先立ち、昨年亡くなった拉致被害者横田めぐみさん=同(13)=の父滋さんや、飯塚繁雄さんの冥福を祈り、黙とうをささげた。

 明弘さんは、亡くなる前の嘉代子さんに「ほんまにお世話になりました。ええ人生やった。けども唯一の心残りは、恵子のことや」と伝えられたと明かした。

 これまでの経緯も振り返り、「娘の恵子が北朝鮮に拉致されなければ、ただの鉄工所のおやじで人生を終わるはずだった。あと何年生きられるか分からないが、家内の分まで生きて結末を見届けたい」と話した。

 恵子さんに向けて「助け出すまで、もうちょっと待っとけ」と呼び掛けた明弘さん。飯塚さんが亡くなったことには「仲間が1人減って寂しい」と話した。

 つどいに出席した松野博一官房長官兼拉致問題担当相は、事前に明弘さん宅を訪れて意見交換したことを明かし、「度重なる拉致被害者家族の訃報に接し、もはや一刻の猶予もないと、ひしひしと感じている」と述べた。(小川 晶)

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