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道路の雪をよける除雪車(豊岡市提供)
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道路の雪をよける除雪車(豊岡市提供)

 この冬の大雪で、兵庫県新温泉町を除く但馬地域の4市町の除雪費用が、「平成の大合併」後で過去最高額となることが分かった。

 昨年12月末に24時間降雪量が観測史上最多の71センチを観測した朝来市は、2021年度当初予算の約5200万円から約2億円に拡大した。「例年の3倍ほど」の規模という。道路脇に積み上がった雪を別の場所に移す「排雪」を実施したのが要因という。

 香美町は、今年2月中旬に町内8カ所の積雪観測所のうち4カ所で「警戒積雪深」を超えるなどした。当初予算で1億5千万円を計上したが、2度の補正で3億4千万円となった。養父市も当初の1億4200万円からの増額を予定する。

 一方、排雪は実施しなかったものの、当初予算の5倍以上となったのは豊岡市。1億6500万円が3度の補正で計8億5千万円に膨れ上がった。豪雪だった11年度や16年度を2億円以上上回る。

 県内最大面積の同市は189台の除雪車が稼働する。ただ、市保有分は8台にすぎず、大半を民間に委託しており、燃料費や運転労務費などの委託費の値上がりが全体を押し上げた。

 21年12月18日以降、出動率30%以上は14日間(20年度11日間)。うち、ほぼ全域での除雪が必要な状態を示す出動率80%以上が9日間(同5日間)あった。

 兵庫県も当初の約11億円から約3億9千万円を上乗せした。(石川 翠)

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