「コロナでガクチカに困る」-。就職活動(就活)中の大学生らの間で、こんな声が上がっている。「ガクチカ」とは「学生時代に力を入れたこと」を略した就活生の用語で、面接などでよく聞かれる質問。海外留学やボランティア、サークル活動、インターンシップ…。こうした課外活動を、新型コロナウイルス禍で思うようにできなかった学生にとって「ガクチカのネタ不足」が悩みというわけだ。一方、そんな「コロナ世代」の首都圏の学生を対象に、兵庫県が一風変わったインターンシップに取り組み始めた。
(末永陽子)
人材情報サービスのネオキャリア(東京)が今夏、就活生ら242人に実施した調査によると、「コロナ禍がガクチカに悪影響を及ぼしている」と答えたのは44・6%。「選考を有利にするために、自身のガクチカに事実と異なる内容を盛り込んだことがある」という人も25・6%いた。4人に1人が「盛りガクチカ」をしたという結果が、悩みの深さを物語る。
一方で、企業側も課題を抱える。コロナ禍で課外活動はおろか、大学の講義もオンラインが多かったという学生たちの選考に当たる中で、ある人事担当者は「エピソードの情報量が少なく、どんな人物なのか見極めが難しい」と明かす。
ネオキャリアの担当者は「ガクチカの質問は面接の定番となっているが、コロナ禍では見極めにくい」と指摘。「企業も別の質問や選考方法を用意する必要があるのでは」と提案する。
◇ ◇
9月下旬の東京都内。会場の会議室やオンライン画面に集まった首都圏の大学生が、マッチ製造大手で販促品も手がける「日東社」(姫路市)の大西潤専務らに質問していた。「どんな人材を求めますか」「理想のリーダー像は」「兵庫の魅力は」。大西専務が経験や会社の特色を交えて答えると、学生らはメモを取り「インタビュー」を続けた。
これは就職サイトや就職イベントなどを運営するダイネンヒューマンプラス(姫路市)に兵庫県が委託して2022年度から始めた「取材型インターンシップ」の一場面。学生が企業を取材し、事業の実態や特色を記事にまとめる。記事は県ホームページに掲載され、ほかの就活生にも広くPRされる。
企業にプラスな上、「ガクチカ」に悩む学生にとっては課外活動の一つとなる。県も、地元企業と学生をつなぐことで、県外流出が続く若者の定住につながれば、という狙いだ。この日は川崎重工業(神戸市中央区)とプラスチック成形のアスカカンパニー(加東市)の人事担当者らも参加。学生からも予想以上の反響があり、参加者の大半を兵庫以外の出身者が占めた。
大学3年の内田和希さん(21)は「コロナで留学やサークル活動が相次ぎ中止になり、ガクチカに困っていた。活動が記事として形に残るのがうれしい」。大学2年の内山希々里さん(20)は東京育ちだが、家族旅行で訪れた神戸も就職先の候補といい、「仕事内容だけでなく、社風や町の住みやすさも確認できる」と利点を語った。企業側からも「学生目線で書かれた会社の記事はPRとして効果的」と好評という。
兵庫県は21年、転出者が転入者を上回る「転出超過」(日本人に限る)が6220人と47都道府県で最多に。特に首都圏への転出超過が目立つ。県担当者は「きっかけはガクチカでも、取材を通じて兵庫の企業に興味を持つ就活生は多い」と手応えを語る。
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