地域発
1本85万円、カーボンナノチューブ入り包丁開発 姫路のメーカー
鋼鉄よりはるかに高い強度を持つ炭素繊維「カーボンナノチューブ」(CNT)を配合した金属材料を使い、電子機器メーカー「大成化研」(兵庫県姫路市土山東の町)が日本料理で使用する刺し身包丁を開発した。鋼鉄製に比べて切れ味が滑らかで、さびにくいのが特長。1本85万円と値は張るが、同社は「一生ものの料理道具として使ってもらえるはず」と品質に自信を持つ。
CNTは先端素材として注目が高まる一方、700度以上の熱では分解されてしまい、通常1300度以上で加工する金属には配合できなかった。そこで同社は加工温度を800~1000度に抑え、圧力を加える回数を増やすことで鋼鉄への配合に成功。5年前にCNT入り金属の製造法で特許も取得した。
この記事は会員限定です。新聞購読者は会員登録だけで続きをお読みいただけます。