経済
草刈り負担を減らせ 農作業時間3割占める重労働
農業に欠かせない草刈りは、農作業時間の約3割を占めるとされる重労働だ。草が茂る夏場を中心に年4~5回は必要で、高齢農家の負担は特に大きい。兵庫県は草刈りをテーマにしたフォーラムをこのほど開き、効率化や共同化などの先進例が報告された。県は今月から研修会を開いて草刈り対策を強化する。(山路 進)
優れた農地の保全活動を広げようと、県は11年前から「ひょうご水土里のふるさとフォーラム」を開き、優良地区の事例発表と表彰を行っている。草刈りをテーマにしたのは初めて。
フォーラムでは、県が今年3月に実施した草刈りに関するアンケート結果を発表した。農地や水路、農道などの保全活動を進める集落でつくる1015団体が回答した。ため池の草刈りは87%が、農道・水路では56%がそれぞれ作業を共同化。あぜでの共同化は40%にとどまった。
事例発表では、共同化や効率化を進める農業法人の代表らが登壇。豊岡市で約70ヘクタールを耕作する中谷農事組合法人の木下義明理事(55)は、地域の30~50代の23人で2010年に結成した「草刈り隊」を紹介した。
隊員は年5回、同法人が購入したトラクターの装着型や自走式の草刈り機で農道、あぜ、水路周辺の草を刈る。国の交付金を機械の使用料や労賃などに充てる。各農家がハンディー機で作業していた当初よりも経費は6割余り削減された。木下理事は「年ごとに効率化も進み、隊員の時給も上げられた」と話した。
農業法人の夢前夢工房(姫路市)は作業を減らそうと、鳥取大や資材・種苗メーカーと新たな防草シートを開発した。遮光で雑草を抑えるシートの表面に芝を植え付けることで紫外線によるシートの劣化を防ぐのが特長。草刈りはほぼ不要という。
同法人の経営面積は60ヘクタール。耕作依頼が相次ぎ、この4年で2倍に拡大した。衣笠愛之代表(58)は「農道や水路の草刈りまでを請け負うと、生産にも影響しかねない」と指摘。農地を預かる際、農道や水路の草刈りは地域でやってもらう覚書を結んでいるという。
このほか、急傾斜地でリモコン式の導入試験を進める養父市の実践例などが披露され、最新機の展示もあった。
優良事例「みどり豊かなふるさと大賞」の受賞団体は次の通り。
県知事賞=内町環境保全組合(豊岡市)▽豊かなふるさとづくり委員会委員長賞=岡農地保全会(兵庫県上郡町)、岩戸農地と里山を守る会(同県市川町)、野上野(のこの)地区あけぼの会(丹波市)




















