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偽「神戸ビーフ」海外で横行 出荷実績ないサイト多数

2019.12.05
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厳しい規格を満たす枝肉だけに押される「神戸ビーフの証(あかし)」=神戸市長田区苅藻通7、市中央卸売市場西部市場

厳しい規格を満たす枝肉だけに押される「神戸ビーフの証(あかし)」=神戸市長田区苅藻通7、市中央卸売市場西部市場

神戸ビーフを思わせるブランド名が記されていたスペインの業者のホームページ画面

神戸ビーフを思わせるブランド名が記されていたスペインの業者のホームページ画面

 日本を代表する高級和牛ブランド・神戸ビーフの偽物が海外で急速に出回っている。インターネット上で「神戸ビーフ」をかたる海外業者のサイトは100以上。神戸の業界団体が海外に「モニター員」を置くなど対策に乗り出したが、偽装は広がるばかりで危機感を募らせている。

 「TROPICAL KOBE BEEF(トロピカルコウベビーフ)」「Kobe WORLD MEATS(コウベワールドミーツ)」-。

 スペインの精肉店、レストランとみられるサイトには、それぞれ神戸ビーフを思わせるブランド名が記されていた。しかし、神戸ビーフと但馬牛(ぎゅう)を認定する神戸肉流通推進協議会(神戸市西区)によると、これらの店に神戸ビーフを出荷した実績はないという。

 同協議会によると、こうした国外のサイトは100件を超える。谷元哲則事務局長(58)は「海外には多くの偽物が出回っており、ブランドを維持するために早く何とかしたい」と訴える。

 同協議会は、神戸ビーフの指定登録店制度を国内だけでなく、2012年から海外にも広げた。海外の登録数は年々増え、今年7月末時点で37カ国・地域の卸・小売り、飲食業者の計200に上る。

 輸出が始まった12年からは、海外でのブランド周知や管理に協力する「海外モニター員」を任命。現在、香港やモナコなどの業者ら6人が活動する。今年2月に発効した日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)では、相互に農産品ブランドを守る地理的表示(GI)が適用される。神戸ビーフなどのブランドは、EU域内でも同協議会に独占使用が認められる。

 神戸・三宮周辺でも近年、「神戸ビーフ」の看板を掲げる未登録のレストランが急増しているという。同協議会には、味などから偽装を疑う利用客の通報が届き、当該店への確認調査を進めている。

 さらに今年10月、同協議会など業界団体は偽装防止の新システムを稼働させた。神戸ビーフに認定された全ての肉片を5年間保管し、偽装が疑われた場合は、DNA型を鑑定できる体制を整えた。(山路 進)