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eスポーツ異業種に商機 UCC、アシックスが出資やコラボ

2019.12.07
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カプコンの人気ゲーム「ストリートファイター」とコラボした、アシックスのファッションブランド「オニツカタイガー」の靴=神戸市中央区三宮町2

カプコンの人気ゲーム「ストリートファイター」とコラボした、アシックスのファッションブランド「オニツカタイガー」の靴=神戸市中央区三宮町2

ファッションブランド「オニツカタイガー」仕様の衣装で闘う「ストリートファイター」の人気キャラクター春麗(アシックス提供)

ファッションブランド「オニツカタイガー」仕様の衣装で闘う「ストリートファイター」の人気キャラクター春麗(アシックス提供)

 コンピューターゲームの腕前を競う「eスポーツ」を商機に生かそうとする兵庫県内企業が増えている。ファンが急増するeスポーツの市場に参入して自社の存在感をアピール。プロチームに出資したり、人気ゲームと商品を企画したりして、これまで獲得できていなかった顧客層と接点を持つ狙いだ。(中務庸子)

 UCC上島珈琲(神戸市中央区)は4月、eスポーツのプロチーム「DetonatioN Gaming(デトネーション ゲーミング)」(東京)とスポンサー契約を結んだ。同チームは選手45人が所属し、複数人で挑む対戦ゲームや格闘ゲームなど幅広いジャンルで活躍している。

 全日本コーヒー協会の調査によると、10代後半から20代前半のコーヒー消費量は、40、50代の半分程度と少ない。若年層の獲得を課題としていた同社は、若者を中心に盛り上がりを見せるeスポーツに着目。選手が日常的にUCCの缶コーヒーを愛飲していることを知り、出資を決めた。

 大会はインターネットなどで配信されるケースが多く、ユニホームに印刷された同社のロゴや、提供商品を飲みながらプレーをする選手の姿を通して、若者にブランドを浸透させる狙いだ。広報担当者は「集中力の維持やリフレッシュなどeスポーツとコーヒーの親和性は高い。若い人たちにコーヒーの魅力をPRできれば」と話す。

 スポーツ用品大手のアシックス(神戸市中央区)は人気ブランド「オニツカタイガー」で、大手ゲーム会社のカプコン(大阪市)とデザイン靴を共同開発した。同社の格闘ゲーム「ストリートファイターV アーケードエディション」に登場する人気女性キャラクター「春麗(チュンリー)」の衣装の柄をあしらい、今春に世界5千足限定で販売した。

 同社は2013年から、同ゲームの国際大会を米国で開いており、「ストV」もeスポーツの競技として世界的に認知されている。アシックスは「これまでとは違った顧客層にデザイン靴を訴えたい」という。

 購買意欲を刺激する仕掛けも施した。商品のタグにパスコードを記した紙がつけてあり、ゲームソフトの購入サイトにパスコードを入力すると、春麗にオニツカタイガーの衣装を着せて戦わせることができる。会社員の男性(34)=神戸市東灘区=は「幼い頃から親しみがあるストリートファイターが、購入のきっかけになった」と話す。

 大会運営の支援に乗り出す企業もある。レンタル会社の西尾レントオール(大阪市)は、会場で使用するスイッチャーやミキサーなどをひとまとめにしたレンタル商品を開発。配線や音響設定などをあらかじめ施して、設営時間や人件費を削減できるようにする。

 年内にも貸し出しを始める予定で、中小規模の大会を対象に売り込む。担当の本多将人さんは「地方大会の動きも盛んになっている。便利な機材のレンタルで大会開催のハードルを下げ、eスポーツ市場の裾野を広げたい」としている。