ひょうご経済プラスTOP 経済 【ベンチャーを追う】地方創生ネットが手助け 兼業マッチングや特産品贈答

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【ベンチャーを追う】地方創生ネットが手助け 兼業マッチングや特産品贈答

2019.12.13
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改修計画に携わる兼業希望者を募った全但バスの営業所と、ローカルフラッグの濱田祐太社長=養父市八鹿町、JR八鹿駅前

改修計画に携わる兼業希望者を募った全但バスの営業所と、ローカルフラッグの濱田祐太社長=養父市八鹿町、JR八鹿駅前

地方版の贈答サイトを始めたギフトパッドの園田幸央社長=神戸市中央区磯上通4、120ワークプレイス神戸

地方版の贈答サイトを始めたギフトパッドの園田幸央社長=神戸市中央区磯上通4、120ワークプレイス神戸

 インターネットを使った地方創生の新サービスが相次ぎ登場している。地方企業と都市部の兼業、副業希望者をつなぐ情報サイトや、県ごとの土産物を集めた贈答サイトなどで、いずれもベンチャー企業が需要を開拓。人やお金の流れを呼び込もうとする。

 関西学院大在学中の濱田祐太(23)が今年7月に設立したローカルフラッグ(LF、京都府与謝野町)は、マッチングサイト「ふるさと兼業」の普及に取り組む。マーケティングなどの人材を求める地方の企業が、半年契約などの求人情報を掲載し、首都圏など都市部の兼業希望者が応募する。面談を経て採用が決まると、パソコンやタブレット端末での遠隔会議で連絡を取り、業務を進める。

 同サイトは、地方の人材育成に取り組むNPO法人G-net(岐阜市)が2018年9月に開設。各地のベンチャー企業や地域団体が実行部隊となっている。濱田は準備段階から参画し、出身地の与謝野町を拠点に丹後、但馬地域で営業する。但馬銀行(兵庫県豊岡市)など地域金融機関との接点もでき、これまでに10件掲載した。

 その一つが、老舗の谷常製菓(養父市)だ。農業特区制度で自社栽培するイチゴで作ったスイーツの認知度を高めようと、大阪市のフリーランスの男性(26)と契約。ツイッター、インスタグラムなど会員制交流サイト(SNS)のフォロワー数が徐々に増え、購入増に期待する。

 全但バス(養父市)は、JR八鹿駅前の営業所の改修計画を斬新なアイデアで進める企画人材を募集した。周辺地域の活性化もテーマで16人から提案があり、人選している。濱田は「知識、技能を生かして地方に関わりたいと考える人は多い」とし、本年度中にさらに5件、20年度以降は年20~30件のマッチングを目指す。

 贈答サイトを手掛ける東京のベンチャー、ギフトパッド(本店・西宮市)は、旅先での土産物の購入と発送がスマートフォン操作だけで済むサービス「みやげっと」を18年11月に始めた。

 旅行者が観光施設やホテルに置かれた説明札「POP(ポップ)」のQRコードにスマホをかざすと、地場産品のカタログサイトを表示。その場で撮影した動画メッセージなどを添え、LINE(ライン)やフェイスブックでつながっている相手へ簡単に贈れる。

 11年設立の同社は、自動車販売の成約記念などの法人向けサービスが軌道に乗り、地方向けも手掛けることにした。社長の園田幸央(ゆきひろ)(54)は、「ネットカタログで選べるようにすることで、有名商品だけでなく、その地域の多様な産品を知ってもらう機会になる」とし、出品事業者を集める。長野、和歌山、愛媛の各県版を設け、幼少期を過ごした兵庫など全国への展開を目指している。=敬称略=

(内田尚典)