ひょうご経済プラスTOP 経済 日本三大ネギ「岩津ねぎ」に極太登場 “秘蔵のタネ”使い試験栽培

経済

日本三大ネギ「岩津ねぎ」に極太登場 “秘蔵のタネ”使い試験栽培

2019.12.17
  • 印刷
極太の牛角系(左)と、従来の長葉系の岩津ねぎを手にする米田隆至さん。長葉系の直径は2センチ余りあるが細ネギにすら見える=朝来市物部

極太の牛角系(左)と、従来の長葉系の岩津ねぎを手にする米田隆至さん。長葉系の直径は2センチ余りあるが細ネギにすら見える=朝来市物部

 日本三大ネギの一つとされる兵庫県朝来市特産「岩津ねぎ」。特長の甘さと軟らかさはそのままで、より太い「極太岩津ねぎ」が21日から同市内で試験販売される。近年、市場に似たようなネギが増え、ブランドの埋没を危惧した同市岩津ねぎ生産組合が、秘蔵してきた極太の系統を試験栽培。他産地にない“伝家の宝刀”でネギ市場に攻勢を仕掛ける。(山路 進)

 江戸時代、生野銀山の労働者の栄養源として栽培が始まったとされる伝統野菜。青葉から白根まで余すところなく食べられ、贈答用でも人気だ。今年も生産組合加盟の市内約250軒が約2・8ヘクタールで栽培。11月23日に販売が解禁された。

 従来の岩津ねぎは、草丈約90センチのすらっとした「長葉系」。それでも、白根の直径は平均2・2センチと太い。だが極太は、白根の直径が平均2・6センチ余りにもなる。どっしりとした外観で「牛角系」と呼ばれる。

 岩津ねぎは元々、京都の九条ねぎに似た青ネギだった。昭和初期、関東の白ネギと掛け合わせ、今の「中間種」になった。そのためか系統が混在し、太い牛角系は包装しにくく産地で敬遠されがち。約15年前からはほとんどが長葉系になり、牛角系はタネを管理するだけになっていたという。

 ところが近年、大阪や阪神間で中間種のネギ生産が増えてきた。ブランドの埋没を恐れた同組合は昨年、太さで差別化できる牛角系の試験栽培を開始。今春、大阪であった展示商談会では、料亭や高級料理店などから「岩津ねぎの味でこの太さは魅力。早く欲しい」などと好評だったという。

 今年は役員らが計約40アールで試験栽培。21日から、市内の直売所で試験販売する。取引先などにも送り、来年以降の本格生産に生かす考えだ。同組合の米田隆至組合長(74)は「長葉系、牛角系ともねばりの甘さなどおいしさは同じ。使い分けて産地をさらに盛り上げたい」と話している。

 同組合事務局の朝来市農林振興課TEL079・672・2774