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AI搭載で遠隔操作型の研削ロボ 20年4月発売 川重

2019.12.18
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手元のハンドルで回転砥石を操作し、鉄板を研磨する遠隔ロボット。砥石の動きはモニターでチェックできる=東京都江東区有明3

手元のハンドルで回転砥石を操作し、鉄板を研磨する遠隔ロボット。砥石の動きはモニターでチェックできる=東京都江東区有明3

 川崎重工業(神戸市中央区)は、人工知能(AI)を搭載して熟練技術者の動きを再現・学習する遠隔操作型の研削ロボットシステム「サクセサーG」を2020年4月に発売する。18日、東京都内で開幕した「国際ロボット展」に出展。利便性をアピールした。

 作業現場で高齢化や人手不足が進む中、ロボットが技術を受け継ぐとの意味を込め「サクセサー(継承者)」と命名。Gは、研削器具の「グラインダー」の頭文字を取った。

 新ロボットは、研削器具の操作ハンドルと遠隔から作業を捉えるカメラ、モニターなどで構成。この日、来場者らは研削ロボの遠隔操作を体験して利便性を確かめた。

 作業現場は粉じんと火花が舞い散るほか、平均5キログラムの研削器具を操作する必要がある。川重は研削ロボで「厳しく危険な環境から技術者を解放することに貢献できる」としている。

 川重はこのほか、同時期に発売予定の遠隔塗装ロボも展示。溶鉄の中の不純物を取り除く「ノロ掻きサクセサー」なども参考出展した。(西井由比子)