ひょうご経済プラスTOP 経済 愛犬はふかふかベットに露天足湯、飼い主と別部屋でゴージャスな一夜

経済

愛犬はふかふかベットに露天足湯、飼い主と別部屋でゴージャスな一夜

2019.12.27
  • 印刷
有馬温泉の銀泉を使った犬専用の足湯。リードを装着すれば自由に遊ばせられる=神戸市北区有馬町、有馬グランドホテル(撮影・斎藤雅志)

有馬温泉の銀泉を使った犬専用の足湯。リードを装着すれば自由に遊ばせられる=神戸市北区有馬町、有馬グランドホテル(撮影・斎藤雅志)

素材や製法にこだわった愛犬用グッズを販売するブティック=神戸市北区有馬町、有馬グランドホテル

素材や製法にこだわった愛犬用グッズを販売するブティック=神戸市北区有馬町、有馬グランドホテル

シャンプーやカットなどを提供するトリミングルーム=神戸市東灘区向洋町中2

シャンプーやカットなどを提供するトリミングルーム=神戸市東灘区向洋町中2

 広々とした部屋、ふかふかのベッド、露天の足湯…。有馬温泉(神戸市北区)の老舗ホテルが犬用のゴージャスな宿泊エリアを開業し、評判を呼んでいる。神戸市東灘区のシティーホテルも来月、愛犬用の宿泊施設を新設し、シャンプーなどさまざまなサービスを提供する予定。飼い主と犬が別の部屋に泊まり、それぞれがくつろぎの時間をすごす新たな旅のスタイルが広がっている。(中村有沙)

 有馬グランドホテルが10月に開業した犬用の宿泊エリア「ドッグ アップ ヴィラ」。広さ約330平方メートル、犬用の部屋は約3平方メートルで全9室。伸び伸び動き回れるよう天井の高さは客室と同程度ある。畳風マットや、柔らかなクッションとムク材で仕上げたベッドを用意。飼い主は、スマートフォンなどで室内のカメラ映像を確認でき「安心して世話から離れられる」と好評という。

 足湯は有馬温泉の銀泉を使い、宿泊者と愛犬が一緒にすごせるラウンジやペット関連商品のそろうブティックもある。

 エリア責任者の馬場保彰さん(46)は「飼い主と同室なら犬の行動を制限せざるを得ない。別室に泊まれば互いにリラックスできる」と語る。エリアの利用料は宿泊者が1泊9600円(平日)、宿泊者以外は同1泊1万2千円(同)。

 ホテルニューアワジ神戸が運営する神戸ベイシェラトンホテル&タワーズ(神戸市東灘区)も2020年1月、隣接する商業施設の一角に愛犬を預けられる専用ホテル(一部猫兼用)を開業する。

 部屋は21室で大型犬も泊まれる。別料金でシャンプーやトリミングのサービスも提供。「犬の幼稚園」を開講し、しつけ教室なども実施する。出張や旅行に出る近隣住民の利用も見込む。磯部貴順(たかのぶ)副総支配人(48)は「飼い主だけでなく、犬たちにもこのホテルにまた来たいと感じてもらえるようにしたい」と意気込む。1泊8千円からの予定。

     ◇

 ペット用サービスが充実した高級感のある宿が近年増えていると指摘するのは、情報サイト「Pet宿.com」などを運営するぐらんぱう(神奈川)を管理する藤野貴子さん(49)。そもそもペットと泊まれる旅館・ホテルが急増しており、同サイトの掲載施設数は1999年が170件、19年12月は800件を超える。

 藤野さんは「ペットにも飼い主と同じくらい良い環境ですごしてほしい人が多いのでは」と、宿の高級化の背景にペットの家族化の拡大があるとみる。

 利用者の多くはシニア層で、有馬グランドホテルでは5割程度が65歳以上という。家族社会学が専門の山田昌弘中央大教授(62)は「子どもが巣立ち、ペットの面倒を見てくれる家族がほかにいない。ペットシッターを雇うより一緒に行く方が安心できる」と分析する。