経済
神戸空港14年、今後の展開は スカイマーク・佐山展生会長に聞く
16日に開港14年となる神戸空港。昨年の運用規制緩和で、航空各社は事業をどう展開しようとしているのか。増便したスカイマークの佐山展生(のぶお)会長(66)に聞いた。(聞き手・長尾亮太、撮影・大森 武)
■最終便をさらに遅く
-運用時間延長を活用し、夜遅い時間帯の羽田発神戸行きを3月から飛ばす。
「羽田からの最終便が遅くなると、神戸のビジネスマンにとって従来と別世界が広がる。東京で夜の会食に参加しても、その日のうちに神戸へ帰りやすくなる。東京をたつ時刻が新幹線と同じなら、早く到着できるのが飛行機の強みだ。神戸空港の運用時間がさらに延びれば、もっと遅い時間帯に飛ばしたい」
-神戸での事業展開に力を注ぐ理由は。
「神戸は空港と新幹線の駅、港湾が近く、大きなポテンシャル(潜在力)を秘めている。地元の皆さんは実感がないかもしれないが、それぞれの旅客が行き交う結節点の機能を高めれば、まちは必ずや発展する」
-潜在力を発揮する上で必要なことは。
「空港と新神戸駅の間を円滑に移動できるよう、交通機関に多頻度で運行してもらいたい。西宮や大阪、京都など各地と結ぶバスの直行便もできてほしい」
-国際化が大阪・関西万博までの検討課題だ。
「関西を首都圏と並ぶ玄関口にすることが目的なので、やってみて関西空港や大阪(伊丹)空港に迷惑がかかるならやめたらよい」
「就航先を考える上で、すでに日本各地との路線が多い香港や台湾、ソウルは特色が出しにくい。日本や関西とまだ結ばれていない海外都市への就航を目指す。現在の機材と比べて、さらに遠くの都市まで行ける航続距離の長い飛行機の導入も検討したい」
【さやま・のぶお】京大卒。帝人、三井銀行(現三井住友銀行)を経て投資ファンド「インテグラル」の代表取締役。2015年からスカイマーク会長。



















