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姫路の会社、バイオガス発電参入 廃液は処理後再利用

2020.02.27
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神戸新聞NEXT

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 環境エンジニアリング会社のアステック(兵庫県姫路市)は、バイオガス発電事業に乗り出す。同社と肥料会社などの共同出資会社が、牛のふん尿、食品残さでつくったメタンガスを燃料とする発電装置を設置。発電時に生じる廃液をアステックが独自の処理技術で水と肥料に分離し、それぞれを再利用、販売する。(塩津あかね)

 同事業を手掛けるSKTバイオガスエナジー(津市)を2018年5月に設立した。資本金は2千万円で、アステックと肥料製造販売のCANホールディングス(岡山市)、あのつ牧場(津市)が各600万円を出資し、残りをSKTの福田敏朗社長が個人出資した。

 三重県亀山市内のあのつ牧場の所有地(約9千平方メートル)に発酵槽や発電装置などを設置する。15~20億円を投じて今年4月に着工し、2022年9月に稼働させる。

 SKTは、同市内の牧場で生じる牛のふん尿と、地元の食品工場から出る残さを1日50トン回収。発酵で生じたメタンガスで年間900万キロワットを発電する。4人家族で1800世帯分の電力に相当するという。全量を中部電力に売電する。

 バイオガス発電の際に出る廃液は、肥料に転用できるものの臭気が強く、大量に散布しにくいことから、巨大な貯蔵タンクが必要。廃液の処理に困り、ふん尿と残さの受け入れを中止するバイオガス発電所も多いという。

 アステックは、和田信一郎・九州大名誉教授と共同で廃液の処理技術を開発。廃液を水と汚泥に分離することに成功した。同社の森本一生会長は「亀山の発電所で経験を積み、日本でバイオガス発電を根付かせたい」としている。

 同社は1985年設立。天然鉱物などを使った水処理を得意とし、姫路城好古園の水処理や関西空港建設時の濁水処理なども手掛けた。社員20人。2020年3月期の売上高は16億円、21年3月期は20億円を見込む。昨年11月にプラントメーカー、ハマダ(姫路市)の完全子会社になった。