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飲食店の休業、時短続出 繁華街に悲愴感漂う 兵庫県内

2020.04.04
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神戸新聞NEXT

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 新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、兵庫県内で臨時休業や営業時間の短縮を決めた飲食店が相次いでいる。年度替わりの書き入れ時に宴会のキャンセルが続出した上、個人客の足も遠のき、「営業するほど赤字になる」(居酒屋従業員)状態。県が都市部との往来自粛要請の延長を決めたことで、繁華街に悲愴(ひそう)感が漂っている。(まとめ・三島大一郎)

 居酒屋チェーンのワールド・ワン(神戸市中央区)は、兵庫や東京などで展開する32店のうち、大人数の宴会ができる12店を最長で4月末まで休業するほか、一部店舗は営業時間を短縮する。担当者は「外出の自粛要請が出ており、来てほしいとも言いづらい。企業の力だけではどうしようもない」とこぼす。

 神戸・三宮を中心に創作料理店7店を持つ情熱ダイニング(同)は6~9日、「農家うたげ。」など3店を休業する。いずれも4月中旬まで予約が皆無といい、池原晃喜社長(53)は「状況が変わらなければ、16日まで休業を延ばそうかと考えている」と明かす。4月中の予約は7店合わせても25人と、例年の100分の1ほどといい、休業する店舗が増える可能性は高いという。

 「先が見えへんのが一番しんどい」と話すのは、阪急西宮北口駅前を中心に「居酒屋ふじや」など7店を運営するクワタ(西宮市)の桑田賢社長。歓送迎会などが多い3月の売上高は他の月に比べて約1千万円増えるが、今年は解約が相次ぎ、1500万円の赤字(3月単月)に転落した。

 タレントの志村けんさんの死去や特定大学の感染者集団発生を境に、客足が一気に遠のいたという。夜9時以降は全く客がおらず、来週からの営業時間短縮を検討する。

 県内で飲食店6店を構える万(ばん)(西宮市)も、全店で営業時間を短縮した。客席の間隔を空け、換気の徹底などに取り組む。休業も考えたが、「従業員の雇用を守るために時短を決めた」という。

 神戸市中央区の別の飲食店は、姉妹店の4月の営業を週末と祝前日の夜のみにした。男性従業員は「仕込みをしても来店客が数組しかなく、店を開けるだけ赤字になる。国の補償がなければ店がもたない」と支援を求めた。

 飲食店や民宿など約1200軒が加盟する県飲食業生活衛生同業組合(神戸市中央区)の入江眞弘理事長(63)は「小さい店は体力的に厳しい。歓送迎会が一斉に解約され、ゴールデンウイークもこの調子となればダメージは大きい」と話した。

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