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神戸沖サーモン養殖、2年目順調 「新たな特産に」関係者期待

2020.04.07
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養殖いけすから引き揚げられる「神戸元気サーモン」=神戸市須磨区、須磨港(撮影・中西幸大)

養殖いけすから引き揚げられる「神戸元気サーモン」=神戸市須磨区、須磨港(撮影・中西幸大)

 神戸沖で1年余り前に始まったサーモン養殖が軌道に乗りつつある。天候不順に見舞われた昨季に比べて今季は稚魚が大きく、その後の成育が良好。数を倍増して品質も好評といい、生産者らは新たな神戸の特産品としての成長に期待を寄せる。(山路 進)

 神戸市須磨区などの漁業者らが2018年末から、サケ科のニジマスの養殖を始めた。今季は須磨港と須磨海岸の2カ所で計2300匹を育てる。

 このうち須磨港では、地元の漁業者グループ「東須磨地区底曳(そこびき)会」の若手6人が手掛ける。瀬戸内海でヒラメ、クロダイなどを水揚げするが、漁獲量が減る冬場の収益を確保しようと、宍粟市の淡水養殖場から稚魚を仕入れてニジマスの養殖に取り組む。

 昨季の稚魚は、夏の台風や猛暑などで成育が悪く、体長は約20センチにとどまった。今季は30センチを超え、数も約1500匹と昨季から倍増。昨年12月、淡水養殖場の稚魚を海水に慣らしてから、須磨港のいけすに投入した。

 1月以降の海水温は平年比で約2度高く、昨季と比べても0・5度上昇しており、餌の食いつきは上々。70センチ大、2キログラム超と昨季より一回り大きい。成長が速かったため、今季は成魚の出荷を昨季より1カ月半以上、前倒しした。3月上旬に始め、5月上旬まで続く見込みだ。須磨海岸でも、大きく育っているという。

 同底曳会の幸内義宜(こううちよしのり)代表(55)は「今後も数を増やし、神戸の誰もが知る特産に育てたい」と意気込む。塩マリネにして提供する神戸市中央区の仏料理店「ビストロレクレ神戸」の鈴木雅也シェフ(39)は「ノルウェー産などと違って脂が適度で繊細な味わい。何より新鮮で神戸の料理店に広めたい」と話す。

 須磨港産は「神戸元気サーモン」、須磨海岸産は「神戸サーモン」の名称で出荷。須磨区の農水産物直売所「ナナファーム須磨」や市内の鮮魚店に並んでいる。