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無利子融資制度を創設 借り換え含め利用呼び掛け 兵庫県補正予算案

2020.04.20
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神戸新聞NEXT

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 新型コロナウイルスの感染拡大による国の緊急経済対策を受け、兵庫県は20日発表した2020年度補正予算案で、無利子・無担保融資の関連費用を計上した。保証料は無料となり、7千億円超の利用に対応する。既存制度融資などからの借り換えも含め、積極的な利用を呼び掛けている。

 県は中小企業を支援するため、コロナ関連の4種類の制度融資を2月25日から順次用意。利用は4月17日時点で2982件、651億3600万円(いずれも保証承諾ベース)に上る。

 無利子・無担保融資は、国が日本政策金融公庫などの政府系金融機関を通じて始めたが、申し込みが殺到した。このため、都道府県の制度融資を活用し、民間金融機関でも受けられるようにした。

 県は20日発表した20年度補正予算案で、無利子・無担保融資の関連費用3623億6700万円を計上した。内訳は融資の原資の一部となる3590億7800万円と、利子補給分の32億8900万円(国が全額負担)。保証料も国が負うという。

 融資期間は10年で、当初5年は元本返済を据え置く。限度額は3千万円で、当初3年は無利子とした。対象は原則、過去1カ月の売り上げ減少が前年同期比5%以上の個人事業主と15%以上の中小企業。5%以上15%未満の中小企業は年0・7%を適用する=表。受け付けは5月1日に開始予定。

 井戸敏三知事は20日の記者会見で「事業継続に向けて資金ショートさせないための無利子資金と受け止めてほしい」と述べた。融資の早期実行に向け、民間金融機関や県信用保証協会に協力を求めていくという。(森 信弘)