ひょうご経済プラスTOP 経済 コロナ影響、漁業にも ホタルイカ漁「打ち切りあり得る」

経済

コロナ影響、漁業にも ホタルイカ漁「打ち切りあり得る」

2020.04.21
  • 印刷
魚介類で山積みとなった冷蔵庫の状況を説明する但馬漁協の村瀬晴好組合長=兵庫県香美町香住区若松

魚介類で山積みとなった冷蔵庫の状況を説明する但馬漁協の村瀬晴好組合長=兵庫県香美町香住区若松

魚介類で山積みとなった冷蔵庫の状況を説明する但馬漁協の村瀬晴好組合長=兵庫県香美町香住区若松

魚介類で山積みとなった冷蔵庫の状況を説明する但馬漁協の村瀬晴好組合長=兵庫県香美町香住区若松

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、日本海で操業する兵庫県・但馬の漁業にも影響が広がっている。春の味覚で知られるホタルイカの漁は1~5月に行われるが、国の緊急事態宣言による外出自粛要請で飲食店向けの需要が減少。出荷の半数超を占める首都圏をはじめ、神戸・阪神間からの注文が滞り、漁港周辺の冷蔵庫に在庫が積み上がっている。漁業者らは「今季の漁を前倒しで打ち切ることもあり得る」と危機感を募らせる。(山路 進)

 但馬で盛んなホタルイカ漁の漁獲量は年3千トンを超え、兵庫が都道府県別でトップ。今年は豊漁というが、緊急事態宣言の前後から都市部への出荷量が激減した。水揚げされたホタルイカや旬のハタハタなどが次々と冷蔵庫に運び込まれるが「出荷されず、このままでは保管場所がなくなってしまう」と、但馬漁業協同組合(兵庫県香美町)の村瀬晴好組合長(69)は厳しい表情を浮かべる。

 同漁協は津居山(豊岡市)、柴山(香美町)、香住(同)の各港に七つの冷蔵庫(総容量約6800トン)を持つ。しかし、荷動きは3月下旬以降に低迷し、冷蔵庫の8割が魚介類で埋まる。

 冷蔵庫のスペース確保に向け、京都府漁協(京都府舞鶴市)や兵庫県漁協連合会(明石市)に相談。但馬漁協は、これまでに約10トン分を同府漁協の冷蔵庫に移し、今後も順次運び出す予定という。

 但馬の水産加工業者もホタルイカなどの在庫過多に苦しむ。香住漁港周辺の47業者でつくる香住水産加工業協同組合の冷蔵庫も約9割が埋まり、石川県の冷蔵庫への受け入れ協力を取り付けたという。同組合の長一仁(ちょう・かずひと)組合長(71)は「漁獲された原料を買い付け、販売するのが加工業者の務め。それでも、いつまで抱えられるだろうか」と話す。

 村瀬組合長は「在庫過多が解消されなければ、早めにホタルイカ漁を打ち切る必要がある」と指摘。このまま在庫が滞留したままだと「(9月に始まる)漁にも響いてくる」と不安を口にした。

【記事特集リンク】新型コロナウイルス