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食品需要増、神戸のメーカーフル稼働 家庭向け、夜勤で増産も

2020.05.09
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ケンミン食品が販売する冷凍食品(提供写真)

ケンミン食品が販売する冷凍食品(提供写真)

売り上げが急増したエム・シーシー食品のパスタソース(提供写真)

売り上げが急増したエム・シーシー食品のパスタソース(提供写真)

冷凍食品を増産するケンミン食品の篠山工場(提供写真)

冷凍食品を増産するケンミン食品の篠山工場(提供写真)

 新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛が長期化する中、麺類や練り製品などを手掛ける神戸の食品メーカーがフル稼働している。家庭での調理が簡単、用途が広い、などの理由で需要が拡大。各社は感染防止策を徹底するとともに、人員のやりくりや夜勤の導入などで増産に対応する。繁忙に応えようと特別手当を出した企業もある。(中村有沙)

 ビーフン製造国内最大手のケンミン食品(神戸市中央区)は、外出自粛が呼び掛けられ始めた3月の段階で、冷凍焼きビーフンや春雨などの冷凍食品の売上額が前月比20%増えた。冷凍焼きビーフンは家庭の冷凍庫でかさばらない薄型包装で、電子レンジで加熱するだけで済む。

 これらを製造する篠山工場(兵庫県丹波篠山市)と子会社のフジケンミンフーズ(静岡県)はフル稼働が続く。勤務する社員とパート従業員計約120人にこのほど、1人5千~1万5千円の特別手当を支給した。

 練り物メーカーのカネテツデリカフーズ(神戸市東灘区)は、本物のカニを模した「ほぼカニ」などカニ風味かまぼこが好調で、4月の販売数量は前年同月に比べて20%以上増えた。幅広い料理に活用でき、保存性が高いため需要が高まっているという。

 3月以降、スーパーからの受注数が増え、担当者は「工場はフル稼働。間に合っていない」と話す。生産に携わる従業員を増やすほか、従来の日中に加えて夜勤による生産も始めた。

 家庭向けの拡大と、業務用の減少の両方に直面する企業もある。レトルト食品製造のエム・シーシー食品(同)は2月末からカレーやスープなどレトルト製品の売り上げが急増した。中でもパスタソースは、4月末まで2カ月間の売上額が前年同期比2・5倍以上になった。

 同社は元々、飲食店などに販売する業務用が主力で、全体の生産量の6割を占めていた。家庭用の需要拡大に対応するため、現在は生産能力の8割以上を家庭用にあてている。

 六甲バター(神戸市中央区)は、休校中の子どものおやつや、家飲みの増加によるおつまみとして、3~4月の家庭用チーズの出荷量が前年同期比で約1割増えた。一方、業務用は休校による給食の中止や飲食店の休業の影響を受け、3月、4月の販売量が前年比約3割減となった。

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