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神戸空港タクシー、自己破産申請へ

2020.05.18
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事業を停止し、自己破産申請の準備に入った神戸空港タクシーの本社=神戸市北区山田町

事業を停止し、自己破産申請の準備に入った神戸空港タクシーの本社=神戸市北区山田町

 兵庫県内で業界中堅の神戸空港タクシー(神戸市北区)が自己破産申請の準備に入ったことが18日、分かった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛の影響で売り上げが激減し、事業継続を断念した。帝国データバンク神戸支店によると、新型コロナ関連倒産は県内11例目で、タクシー会社は初。負債総額は数千万円程度の見込みという。(三島大一郎、中村有沙)

 帝国データバンクや申請代理人の弁護士などによると、同社は1987年に設立。空港開港に向けて2005年にタクシー業を始めた。車両約70台を保有し、神戸の観光地を巡るサービスや妊婦向けの「陣痛タクシー」など幅広いサービスを展開。17年3月期に売上高約6億円を計上した。

 だが、業界の競争激化やドライバー不足による稼働率の低下などで業績が悪化。今年に入り、新型コロナの影響が2月ごろから出始め、最近の売り上げは前年比で1割程度にまで落ち込んでいたという。

 同社はこの日、従業員に給与支払いや失業手当に関する説明をした。代理人弁護士は「経営環境は順風ではなかったが、コロナ禍がなければ経営は続けられたはず。雇用調整助成金が早く支給されていれば状況は違った」と話した。

 新型コロナの影響で、神戸空港の発着便数は減便や運休で、感染拡大前の約2割にまで下落。空港関連のタクシー需要も減っている。兵庫県タクシー協会によると、加盟数社の3月の営業収入は前年同月比3~4割減、4月は同5~8割減と大幅に落ち込んだ。

 6月までに需要が上向かなければ、業界で倒産が連鎖するとの見方もある。同協会は「休業要請が一部解除されたが、すぐに状況が改善するとは思えない。(倒産の連鎖を避けるためにも)少しでも早い行政の支援が必要だ」と強調した。