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サッポロビール 大正期「サクラビール」復刻、限定販売

2020.06.12
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サッポロビールが発売する「サッポロ サクラビール2020」=神戸市内(撮影・辰巳直之)

サッポロビールが発売する「サッポロ サクラビール2020」=神戸市内(撮影・辰巳直之)

 サッポロビールは、神戸発祥の巨大商社・鈴木商店などが設立した「帝国麦酒」が手掛け、大正から昭和初期に支持された「サッポロ サクラビール2020」を数量限定で16日発売する。当時の製法を参考にしながら、現代風に飲みやすく仕上げた。

 サッポロによると、サクラビールは帝国麦酒が今の北九州市に工場を設け、1913(大正2)年に発売した。全国区の人気を集め、アジア向けの輸出も伸ばしたとされる。昭和初期に鈴木商店が破綻した後も生産は続いたが、42(昭和17)年ごろに出荷を停止したという。

 商標は、のちのサッポロが引き継いだ。新商品は、発売時のラベルを再現した“復刻版”で、副原料に社内の文献に記されていたコメを使った。香ばしいコクとすっきりしたのどごしを両立させている。

 「古くて新しいビール。神戸から世界に飛躍した物語に思いをはせては」と、サッポロ神戸支社。350ミリリットルと500ミリリットル缶。オープン価格だが「サッポロ 黒ラベル」と同程度という。(佐伯竜一)