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手術訓練用モデルなど提供 八十島プロシードが医療産業都市に本社移転

2020.07.03
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本社機能と3Dプリンター工場を備える新社屋を背に、事業展開を語る八十島プロシードの河野浩之専務=神戸市中央区港島南町3

本社機能と3Dプリンター工場を備える新社屋を背に、事業展開を語る八十島プロシードの河野浩之専務=神戸市中央区港島南町3

 手術訓練用の臓器モデルなどを手掛ける樹脂加工メーカーの八十島プロシードが、神戸・ポートアイランドの神戸医療産業都市に新社屋を構え、兵庫県尼崎市から本社を移転した。新工場には27台の大型3Dプリンターをそろえ、試作した医療機器部品などの実装を目指すセンターを開設。医療関連の企業や研究機関が集積する神戸を拠点に、事業拡大を目指す。

 同社は1937年、大阪で創業。樹脂やプラスチック材の高精度切削加工に強みを持ち、半導体製造装置などの部品を手掛ける。

 医療分野への進出に向け2007年、ポーアイの「神戸国際ビジネスセンター」内に製造開発拠点を開設。複雑な造形を可能とする3Dプリンターを導入し、医療機器メーカーなど向けに人工関節の部品や、手術の訓練に使う胃や大腸の臓器モデルなどを提供してきた。

 新社屋の敷地面積は約2900平方メートル。以前から医療系の工場を建てる計画があったといい、本社ごと移転した。2階建ての本社と5階建ての工場を構えた。延べ床面積は計約4170平方メートル。

 工場では医療機器の開発・製造受託のほか、デジタルデータを編集した設計を行う。顧客と意見交換しながら試作品を製品に組み込んでいく「AM検証センター」を新設し、次世代のものづくりを進める。

 同社の20年3月期の売上高は約56億円。医療以外に航空宇宙や自動車分野にも注力し、創業100年に売上高100億円を目標に置く。河野浩之専務取締役(51)は「成長に医療分野は外せない。3Dプリンターを生かし、いろんな医療機器を手掛けたい」と話している。(横田良平)