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阪急電鉄の「生命線」神戸線100年 三宮の新駅ビル「新たな象徴に」

2020.07.14
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来春完成予定の「神戸阪急ビル東館」前を走る阪急電車=神戸市中央区(撮影・中西幸大)

来春完成予定の「神戸阪急ビル東館」前を走る阪急電車=神戸市中央区(撮影・中西幸大)

三宮への乗り入れが実現した当時の試運転列車。後方はかつての神戸阪急ビル(阪急電鉄提供)

三宮への乗り入れが実現した当時の試運転列車。後方はかつての神戸阪急ビル(阪急電鉄提供)

神戸新聞NEXT

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 神戸と大阪・梅田を結ぶ阪急神戸線が16日、開通100年を迎える。沿線は、関西で住んでみたい街のランキングで常に上位を占める居住地域に発展し、「マルーン」と呼ばれる栗色の車両とともにブランドイメージを支える。近年は、人口減少で乗降客数に陰りがある。来春完成予定の三宮駅ビルの建て替えなどを通じ、活性化の新たな道筋を定める。

 神戸線は阪急電鉄創業者の小林一三氏が念願した路線で、1920(大正9)年7月16日、梅田-神戸・上筒井間(神戸本線)と塚口-伊丹間(伊丹線)で開通した。10(明治43)年に開通していた梅田-宝塚間(宝塚線)と同じように、鉄道の敷設に合わせて沿線を開発する経営手法で駅周辺に宅地を広げた。

 29(昭和4)年には、西宮に関西学院大を誘致するなどして通学需要を取り込んだ。36(同11)年に三宮まで乗り入れると、駅ビル「神戸阪急ビル」へ買い物や映画を楽しむ人が押し掛けた。

 乗降客数の右肩上がりは90年ごろまで。神戸三宮駅は90年の約11万4千人から2019年に約10万5千人へ、伊丹駅は90年の約3万6千人から19年に約2万3千人へ、それぞれ減った。

 神戸線を阪急経営の「生命線」とする位置付けは変わらず、角和夫会長は「今後も、住みたい、訪れたいと思われるまちづくりを進める。生まれ変わる神戸阪急ビルを新時代の象徴にしたい」と力を込める。

 一方、鉄道史に詳しい奈良大文学部の三木理史教授は、沿線開発について「ほぼ飽和状態」とみる。阪急西宮スタジアム跡地を再開発した西宮北口のようなまとまった土地の確保は難しくなり、「旅行客を呼び込む仕掛けも必要になる」と指摘する。

 同社は新型コロナウイルス感染防止のため、記念行事を実施しない。16日から神戸三宮、西宮北口、伊丹、大阪梅田の各駅で歴史を振り返るパネルを展示する。(三島大一郎)