経済
スーツ通販を等身大画面で 洋服の青山、三宮店店頭で採寸し宅配
「洋服の青山」を展開する青山商事(広島県福山市)は、三宮店(神戸市中央区)の店頭で、等身大の表示装置を使ってオンラインでスーツを販売するサービスを始めた。関西では大阪、京都の店舗と並んで初めて導入。紳士服業界で課題の電子商取引(EC)を広げる。
「デジタル・ラボ」と名付けたサービス。売り場面積が小さい首都圏で、品ぞろえ不足を補うため2016年に始めた。全国約800店と通販の在庫計1千万点以上を扱う。
来店客が気に入ったデザインや生地の商品を見つけると、店頭にある同形のスーツを試着。店員が、採寸したウエストや丈の長さなどをタブレット端末に打ち込んで発注する。支払いは店舗で済ませ、商品は後日、裾直しなどを施して自宅に送る。一部の店舗の限定商品も対象にし、持ち帰る手間が省けることなどから好評という。
紳士服は体形に合わせる必要があり、ネット販売になじみにくかった。店頭での対応とオンラインを組み合わせて需要に応える。購入記録を保存し、継続的な購入につなげる。
三宮店には、表示装置2台とタブレット端末3台を設置。女性用スーツやビジネスカジュアルなど、多様化するオフィスウエアの販売も充実させる。山本武弘店長は「魅力ある店舗づくりを続ける」と強調。EC拡大は、新型コロナウイルス感染拡大の第2波に対応する目的もあり、同社は都市部に加えて郊外の店舗にも導入する方針。(中務庸子)



















