ひょうご経済プラスTOP 経済 世界一のスパコンと同じCPU搭載「ミニ富岳」100円でお試し

経済

世界一のスパコンと同じCPU搭載「ミニ富岳」100円でお試し

2020.08.03
  • 印刷
1時間100円での利用サービスが始まる「ミニ富岳」(計算科学振興財団提供)

1時間100円での利用サービスが始まる「ミニ富岳」(計算科学振興財団提供)

「計算科学振興財団」が入るビル(手前)。スパコン「富岳」がある理化学研究所の建物(奥)と隣接する=2日午後、神戸市中央区港島南町7(撮影・辰巳直之)

「計算科学振興財団」が入るビル(手前)。スパコン「富岳」がある理化学研究所の建物(奥)と隣接する=2日午後、神戸市中央区港島南町7(撮影・辰巳直之)

 神戸・ポートアイランドにある計算科学振興財団は今月下旬から、隣接する理化学研究所で整備中のスーパーコンピューター「富岳(ふがく)」と同じ中央演算処理装置(CPU)を搭載した入門機を、企業などが手軽に試せるサービスを始める。「ミニ富岳」と位置付ける入門機の使用料は1時間100円(税抜き)。計算速度などで世界4冠を達成した富岳の性能の一端を体験してもらい、新規ビジネスや技術革新を後押しするとともに、その後の富岳の利用も促す狙い。(横田良平)

 同財団は兵庫県や神戸市、神戸商工会議所が出資して2008年に設立。富岳の先代の「京(けい)」をはじめとするスパコンの産業利用促進などを担ってきた。

 財団によると、計算機1台単位の比較では、入門機は富岳の9割程度の計算能力を持つという。ただし富岳は計432台の計算機が同時に作動して高速計算するのに対し、ミニ富岳は計8台しかないため、低料金で「お試し」的に広く利用してもらうことにした。

 それでもパソコンより処理がはるかに速く、素材開発や設計など、製品に直結する本格的な計算に活用できる。先代のスパコン「京」での使用を見込んで作ったプログラムが、「富岳」でも使えるかどうかをテストすることなどもできるという。

 財団では4月から、ミニ富岳2台を導入していたが、これまでは簡単な動作確認などの利用にとどまっていた。今回のサービス開始に合わせ6台を増設し、計8台とする。富岳の本格運用が始まる21年度からは利用料を1時間300円(税抜き)とする予定。

 また今秋には、富岳の操作ノウハウなどの企業向け講習会も始める計画。世界最高性能のスパコンを最大限生かす環境を整え、幅広い産業利用を目指す。