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川重、シスメックス共同開発の手術支援ロボット 8月中にも販売へ

2020.08.11
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国産初の手術支援ロボット「hinotori」について説明するメディカロイドの浅野薫社長=11日午後、神戸市中央区港島中町6、神戸ポートピアホテル(撮影・吉田敦史)

国産初の手術支援ロボット「hinotori」について説明するメディカロイドの浅野薫社長=11日午後、神戸市中央区港島中町6、神戸ポートピアホテル(撮影・吉田敦史)

 川崎重工業と医療検査機器・試薬メーカーのシスメックスが折半出資する医療用ロボットメーカーのメディカロイド(神戸市中央区)は11日、開発してきた国産初の手術支援ロボットを早ければ今月中にも発売すると発表した。2030年度に1千億円の売り上げを目指す。

 支援ロボは、器具や内視鏡カメラの付いた4本のアーム(腕)を、執刀医が立体画像を見ながら遠隔操作で手術する仕組み。熟練を要する内視鏡手術をロボの緻密な動きでカバーする。価格は非公表だが、1台数億円の米国製「ダビンチ」に比べて「病院経営に役立つ価格に抑える」とした。

 商品名は「hinotori(ヒノトリ)」。医師免許を持っていた漫画家の故手塚治虫さんの作品「火の鳥」にちなんだ。

 川重とシスメックスは、産業用ロボの技術や医療ネットワークを融合し、13年にメディカロイドを設立。身体への負担が軽い低侵襲手術へのニーズに対応し、市場の成長が見込まれる支援ロボの開発を進めてきた。今月7日付で厚生労働省から製造販売承認を取得。川重明石工場で生産を始め、事業が軌道に乗った段階で神戸市内に新たな生産拠点を設け、量産する方針。

 メディカロイドが開発拠点を置く神戸・ポートアイランドの医療産業都市にとっては、構想開始から22年を経て初の大型医療機器の誕生となった。神戸商工会議所会頭でシスメックスの家次恒会長兼社長は「ようやく胸を張って送り出せる製品ができた」と語った。(長尾亮太)