ひょうご経済プラスTOP 経済 東急ハンズ三宮店 単独商業施設集客厳しく 閉店発表、客ら「街の目印、残念」 

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東急ハンズ三宮店 単独商業施設集客厳しく 閉店発表、客ら「街の目印、残念」 

2020.08.27
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12月下旬で閉店する東急ハンズ三宮店=神戸市中央区下山手通2

12月下旬で閉店する東急ハンズ三宮店=神戸市中央区下山手通2

 東急ハンズ三宮店(神戸市中央区)が年末で閉店することが26日、正式発表された。多彩な品ぞろえで幅広い世代に親しまれたが、近年は小売業界の競争激化などで低迷に苦しんだ。都心部にありながら、集客施設が集まるエリアから離れていることも要因とみられる。

 「三宮店だけでは思うように集客することができなかった」。東急ハンズ(東京)の広報担当者は、閉店の理由をこう語った。

 JR神戸線の北側に当たる同店周辺は、飲食店などが多く立ち並ぶ繁華街。百貨店などの商業施設や専門店が集まる南側に比べると日中は人通りが少ない。近くのトアロード周辺は若者らに人気のエリアだが、「人の流れが来ない」(三宮店関係者)という。

 同業他社の神戸進出や、雑貨販売を手掛ける他業態の参入も響いた。業界関係者は「『ロフト』『無印良品』『フランフラン』との競合が考えられる。コロナ禍の巣ごもり需要でスーパーやホームセンターは売り上げを伸ばしたが、生活必需品に比べ雑貨の必要性は低かったようだ」とする。

 地元からは閉店を惜しむ声が相次ぐ。三宮店に製品を納めてきた中小メーカー幹部は「製品を取り扱ってもらうようになり、阪神間地域で知名度が上がった。当社製品の売り上げが施設運営に貢献できればよかったのだが」と唇をかんだ。

 この日、来店した個人客も感慨深げだった。神戸市中央区の自営業増田雄一郎さん(44)は「学生の頃から、待ち合わせにもよく使った目印。すごく寂しい。神戸の人はみんなそう思うんじゃないか」。男性会社員(65)は「文具などは遊び心のあるデザインで種類も多かった。時代の流れとはいえ、神戸を代表する雑貨店の一つがなくなるのは残念」と話した。

 神戸商工会議所の寺坂俊樹・中小企業振興部長(55)は「都心で30年以上営業し、建物は周辺のランドマーク的存在だ。三宮再開発が進む中、逆にもう一頑張りしてほしいくらい。喪失感が大きい」と惜しんだ。(まとめ・三島大一郎)