経済
29年ありがとう さようなら、そごう西神店
百貨店「そごう」の関西唯一の店舗だった西神店(神戸市西区)が31日、最後の営業を終え、29年の歴史に幕を下ろした。正面玄関前には大勢のファンが詰め掛け、別れを惜しんだ。
この日は開店前から150人以上が列を作った。店内はセール品を買い求める人らでにぎわい、店外で慣れ親しんだロゴマーク「SOGO」の看板前で写真を撮る人らの姿も見られた。
午後8時ごろ。正面玄関にある大型時計の鐘の音が鳴りやむと、ゆっくりとシャッターが降り始めた。氷室雄二郎店長らが頭を下げ、集まった多くの買い物客らが拍手で見送った。
兵庫県三木市の主婦(80)と友人の女性(80)は「神戸の中心部に行かなくても贈答品が買える便利な店だった。家族で食事に来た思い出もあり、閉店はさみしい。今までありがとう」と話した。
同店は1990年に開業。近年は売り上げの低迷が続き、昨年10月、親会社のセブン&アイ・ホールディングスが閉店を発表した。(三島大一郎)