経済
バーチャル旅商品が続々登場 ローマ巡り、VR修学旅行、土産や記念撮影も
自宅や学校で旅気分を味わって-。新型コロナウイルス禍の収束が見通せない中、オンラインやバーチャルリアリティー(VR)を使った旅行商品が登場している。海外の観光地のガイドに質問できる土産付きツアーや、寺社仏閣の360度映像や伝統文化体験を楽しめる学校向け商品など。旅行代理店各社が、顧客と接点を持つ新たな手段として工夫を凝らしている。(三島大一郎)
「ボンジョルノ(こんにちは)~。さあローマの街へ。アンディアモ(行きましょう)!」
阪急交通社(大阪市北区)が8月に初めて企画した海外版のオンラインツアー、イタリア・ローマを巡る「映画『ローマの休日』の舞台を訪ねて」。現地の女性ガイドと同社の添乗員が画面に登場し、二人の掛け合いで旅が始まった。
事前に撮影したローマ各地の最新動画を使いながら、ガイドが映画のエピソードに合わせて見どころを紹介。ツアー中はチャットで質問することもでき、参加者は「コロッセオは自由に入れますか?」と問うと、ガイドが「今は(コロナで)人数制限があり、予約が必要です」と返した。
土産付きのプラン(3980円)は、当日までにイタリア産の菓子や旅程を書いたしおりと、添乗員が作った見どころ案内が自宅に届く。所要時間は約1時間。初回は首都圏や関西から約40人が参加した。イタリア以外の欧州各国や台湾などアジアのツアーも実施する。
JTB(東京都)は、学校向けの商品「バーチャル修学旅行360」を開発。第1弾は「京都・奈良編」で、8月末から予約の受け付けを始め、10月以降に実施予定という。
参加者は学校の教室や体育館などで、ゴーグルを使って寺社仏閣のVR映像を視聴。バスガイドや旅館のおかみらともオンラインで交流する。陶芸体験や着物の着付け、能の鑑賞などもでき、土産も用意する。
VR映像体験は児童・生徒1人あたり4800円(ゴーグル付き)。このほかの体験などは学校の要望に応じて手配する。旅先の名産品を使った弁当販売や、記念写真の撮影などのオプションも付けられる。
同社は「学校では修学旅行をはじめ各種行事が中止となっている。子どもたちの思い出づくりのため、新たな修学旅行の形を提案したい。実際の旅行需要の喚起にもつながれば」とする。
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