経済
医療用酸素ボンベ、残り時間の表示タイマー開発 新和工業
病院内で搬送中などに、酸素ボンベの残り時間を確認するタイマーを、電子機器製造の新和工業(神戸市中央区)が開発し、支持を広げている。臨床工学技士と共同で、操作しやすく安価に仕立てた。このほど、日本臨床工学技士会の医工連携アワードで、最優秀に当たる理事長賞に選ばれた。
医療現場では、酸素ボンベの使用圧力と流量を基に、残り時間を計算して使う。しかし多忙なためおおまかになりがちで、酸素が切れそうになることがある。
同社のタイマー「かんたんO2タイガー」は、東神戸病院(同市東灘区)の臨床工学技士、島田尚哉さんと組み、現場スタッフらの意見も聞いて改良を重ねた。2019年12月に製品化にこぎ着けた。
縦横各8センチ、幅2・5センチ。磁石とストラップでボンベに取り付ける。圧力と流量を入力すると、残り使用時間が表示される。残量が少なくなれば、音や光で知らせる。1台4290円。これまでに約300台を販売し、「使いやすい」と好評を得ているという。
来年4月までに計1千台程度を販売したい考え。新和工業TEL078・382・2231、販売はライフメッド(東京)TEL03・3814・7511
(佐伯竜一)