ひょうご経済プラスTOP 経済 川崎重工業272億円赤字 航空機や二輪車低調 9月中間

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川崎重工業272億円赤字 航空機や二輪車低調 9月中間

2020.10.29
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川崎重工業の神戸本社が入るビル=神戸市中央区東川崎町1

川崎重工業の神戸本社が入るビル=神戸市中央区東川崎町1

(注)表の数字の単位は百万円。▲は赤字計上か、割合減少。前期の配当は実績

(注)表の数字の単位は百万円。▲は赤字計上か、割合減少。前期の配当は実績

 川崎重工業(神戸市中央区)が29日発表した2020年9月中間連結決算は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で売上高が前年同期比10・8%減り、本業のもうけを示す営業損益が前年同期の86億円の黒字から、218億円の赤字に転落した。航空機部材や二輪車販売の落ち込みが大きかった。最終的なもうけの純損益は272億円の赤字となり、前年同期の赤字37億円から7倍に膨らんだ。

 航空宇宙部門は238億円の営業赤字。前年同期の黒字97億円から一気に悪化した。世界的な旅客需要の低迷を受け、機体やエンジン向け部材の売り上げが減少した。米ボーイングの中型旅客機787向け胴体部品などの売り上げは48機分と、前年同期から半減した。

 二輪車部門は51億円の営業赤字。前年同期から赤字幅が18億円拡大した。新興国への二輪車の出荷台数が47%減った。北米や欧州など先進国向けは9%減だった。

 造船部門は14億円の営業赤字。さらに、坂出工場の資産について39億円の減損損失を計上した。韓国、中国との激しい価格競争により、十分な利益が出る価格で受注しにくい市場環境を考慮し、収益性が下がったと判断。純損益を押し下げた。

 通期予想は、売上高を8月予想比2・7%増の1兆5千億円、営業赤字を100億円少ない200億円にそれぞれ上方修正した。米欧での二輪車販売や、中国の建機向け油圧機器の販売が計画を上回っているため。「未定」としていた純損益は270億円の赤字を見込む。

 年間配当は無配にする。通期無配は02年3月期以来、19年ぶりとなる。電話会議で会見した山本克也副社長は「来期は着実に黒字に転換し、早期の配当実施に向けて、空港PCR検査サービスや医療ロボットなど新事業に積極的に取り組みたい」と話した。(長尾亮太)