経済
川端康成や石原裕次郎が愛した老舗料亭 休業中の「松廼家」、神戸・北野へ移転
JR西日本(大阪市北区)は29日、神戸の老舗料亭「松廼家」を経営するエムズブランディング(神戸市中央区)と組み、兵庫「五国」の食や文化体験を提供する実証実験を12月に始めると発表した。
JR西が所有する神戸・北野の伝統的建造物「三宮ゲストハウス」を活用。松廼家が旬の食材を使った料理や地酒を提供するほか、国指定重要無形文化財・淡路人形浄瑠璃の講話なども予定する。
松廼家は1917(大正6)年に神戸・花隈で創業。作家川端康成や俳優の石原裕次郎らにも愛されたとされる。阪神・淡路大震災で全壊し、三ノ宮駅前の神戸交通センタービルで懐石レストランとして営業していたが、新型コロナウイルス禍の影響で休業していた。
同ハウスは1907(明治40)年に貿易商・大林保吉の住宅として建てられた。87年からJR西が保有している。(三島大一郎、中村有沙)