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三ノ宮駅ビル計画仕切り直し 長谷川・JR西社長「業種、業態ゼロから検証」

2020.10.30
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記者会見するJR西日本の長谷川一明社長=30日午後、大阪市(撮影・前川茂之)

記者会見するJR西日本の長谷川一明社長=30日午後、大阪市(撮影・前川茂之)

 JR西日本は30日、遅れている三ノ宮駅ビル(神戸市中央区)の再整備について、社内で検討を進めてきた計画をいったん白紙にし、内容を見直すことを明らかにした。新型コロナウイルス感染拡大による経営状況の急速な悪化を受け、仕切り直す。駅ビルの需要に変化が生じているとし、改めて市場調査をした上で計画を決める。

 長谷川一明社長が同日の会見で「従来の考え方で駅ビルを造れない。業種、業態を含めてゼロから検証する」と言及した。都心活性化の目玉事業は、全体像が示されないまま不透明感が強まった。

 同社は三ノ宮駅ビル再開発について、2018年4月に発表した中期経営計画(5カ年)で大阪、広島両駅と並ぶ「三大プロジェクト」と位置付けた。ホテルや商業施設などが入る複合ビルを「23年度以降」に開業する計画で、現地では旧ビルを解体中だ。

 しかし、今春以降のコロナ禍で鉄道利用が激減し、JR西の業績は大幅に悪化。神戸市は9月、本年度に予定していた三ノ宮駅ビルに関する都市計画決定が、21年度にずれ込む見通しを示していた。

 今後について、長谷川社長は「神戸の中心地の再開発は非常に重要な取り組み。三大プロジェクトの一つとの位置付けに変わりはない」と述べるにとどめた。

 同日発表した2020年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比48・8%減の3899億7100万円、純損益は1281億1500万円の赤字(前年同期は804億8300万円の黒字)となった。中間期の最終赤字は00年度に開示を始めて以来初めて。鉄道の利用低迷に加え、ホテルや旅行事業の売り上げが大きく落ち込んだ。通期に2400億円の最終赤字になる予想は据え置いた。(三島大一郎)