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神戸港ノンアルビール輸入増、3年間で1・5倍 健康志向や巣ごもり効果も?

2020.12.14
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神戸港で輸入量が増えている海外産のノンアルコールビール=神戸市西区白水3、業務スーパーフレッシュ石守伊川谷店

神戸港で輸入量が増えている海外産のノンアルコールビール=神戸市西区白水3、業務スーパーフレッシュ石守伊川谷店

神戸港での輸入取り扱いが増えている海外産のノンアルコールビール=神戸市西区白水3、業務スーパーフレッシュ石守伊川谷店

神戸港での輸入取り扱いが増えている海外産のノンアルコールビール=神戸市西区白水3、業務スーパーフレッシュ石守伊川谷店

 神戸港で海外産ノンアルコールビールの輸入量が増えている。神戸税関によると、統計を取り始めた2017年以降の3年間で1・5倍に増加。京阪神に複数の大手輸入業者が存在し、輸入の数量、総額とも全国最多を誇る。健康志向の高まりや飲酒運転の厳罰化に加え、今年は新型コロナウイルス感染拡大による「巣ごもり消費」も寄与しているとみられる。(横田良平)

 ノンアルコールビールの輸入は、関西圏に輸入業者と消費者が多いことから、国内全体でも神戸港の取り扱いが4割を占め、最大の輸入港になっている。ビールの本場・ドイツからの輸入が9割超に上る。

 同税関などによると、今年1~9月の神戸港の輸入量は1413キロリットルで、17年の同時期(905キロリットル)から56・1%増加。19年比でも32・7%増えた。金額も1億4768万円と、17年比67・6%増、19年比では35・7%増になった。

 飲酒運転の厳罰化や健康志向の高まりのほか、ビールの風味に近い品質の向上なども全国的に需要が伸びた要因という。19年比では急増しており、同税関によると、コロナ禍で家庭での消費が増えたとみられる。

 輸入元の一つで、ドイツ産のノンアルコールビールを「業務スーパー」で販売する神戸物産(兵庫県稲美町)は、13年から取り扱いを始めた。当初は販売が伸び悩んだが、認知度の向上もあって今では人気商品という。

 同社はもともと、低アルコールビールを販売していた。飲酒運転への順法意識の変化に対応し、ノンアルコールビールの取り扱いを検討した際、採算性や味を考慮して輸入品に決めた。近年は関東圏での消費も多く、神戸港以外に横浜港も輸入拠点にしている。

 同社は「日本企業も、ビール原料のホップなどはドイツ産を輸入している。ノンアルコールビールでも本場の味を楽しんでもらえれば」としている。